キヤノン「カメラ年末商戦の売上が期待を下回り期末在庫は高い水準」
先日キヤノンが決算発表しましたが、説明Q&A要約(質疑応答)を追加公開しました。カメラ在庫状況に関する質問に対して年末商戦の売上が期待を下回った事を明らかにしています。
2019 年期末のカメラの在庫回転日数は、9月末からは改善しているものの、前年と比べるとまだ高いが、適正水準と捉えているか。
想定を上回る景気減速により年末商戦の売上が期待を下回ったことで、期末在庫は高い水準にあるが、製販調整により適正化を図っていく。※2019年12月期 決算説明会 説明Q&A要約より
BCN+Rが1月12日に掲載したレンズ交換式カメラ年末年始商戦データ記事を見てみると、キヤノンは高いシェアを維持しているものの、販売台数前年比ではマイナスで、ソニーは前年を大きく上回り、ニコンも「Z 50」効果でミラーレスの売上が248.9%と爆上げしデジタル一眼レフも98.8%と前年並み水準を維持してると伝えています。あとキヤノンのデジタル一眼レフは12月最終週では前年比で販売台数が半減したとの報告も。
キヤノンは、ブランド力とマーケティングそして台数ベース戦略と言われる事が多い印象でしたが、他社と比較したシェアは維持しているものの狙い通り売れていない事が伺えます。今回の決算では " 市場が安定的に推移するプロ・ハイアマ向けモデルに注力し、本体のプロダクトミックスの改善を図る " としているので、ラインアップを整理して台数ベースというより利益率ベースの製品展開に移行していく方向性で行きそうな印象。
決算記事でも書きましたが、悪いニュースと良いニュースがあり、キヤノンは2020年は「高機能 EOS R」の投入を示唆し、引き続き画期的なRFレンズを多数投入する計画である事を明らかにしているので、久々に攻めの新製品展開が期待できるかもしれません。