キヤノン「PowerShot V10」発表 ポケットサイズのVlogカメラ
キヤノンが、ポケットサイズのVlogカメラ「PowerShot V10」を正式発表しました。「PowerShot V10」はかなりカジュアル層に向けたVlogカメラに仕上がってる印象で、イノベーター理論においてどの層に目指して企画されたVlogカメラなのか雑談も少しだけ。
PowerShot V10 基本スペック
1インチ裏面照射型CMOSセンサーを搭載し、静止画では1520万画素、動画では1310万画素相当で撮影可能となっています。レンズは単焦点レンズを搭載し、35mm換算で静止画は18mm、動画は19mmの焦点距離で撮影可能とのこと。レンズの明るさは開放F2.8となっています。Vlogカメラだけに広角域の焦点距離を実現している印象。
手ブレ補正に関しては光学式手ブレ補正機構は非搭載で " 電子式手ブレ補正 " のみを搭載。デジタルズームは 1.5x / 2.0x / 3.0x となっており、最大で3倍のデジタルズームが可能な模様。実際の手ブレ補正効果やデジタルズーム時の画質も気になるところ。AFは像面位相差は搭載されておらず " コントラストAF " のみ。あと美肌モードやLIVE配信機能なども搭載。
NDフィルターが内蔵されているので、特に屋外での動画撮影に重宝しそうな予感。3段分のNDフィルターを搭載しています。液晶モニタは2型で解像度は46万ドットなっており、使用時の視認性がどうなのか気になっているユーザーさんは多いのではないでしょうか。内蔵マイクは " ノイズキャンセリング機能 " を搭載しており、自然な感じな仕上がりなのか、違和感が残るのか、内蔵マイクの仕上がり具合もVlogの場合は大きな評価対象の1つになります。4K30pに対応しており、撮影可能時間は55分とのこと。フルHDの撮影可能時間は1時間20分となっています。
サイズ (幅・高さ・奥行) は 63.4×90.0×34.3 mm となっており、質量は 211g (内蔵バッテリー、メモリーカードを含む ) でポケットサイズで片手で使いこなせるサイズと言って良いのではないでしょうか。キヤノンは製品ページで " さっと取り出して、パッと撮れるポケットサイズ " と表現しています。
PowerShot V10 の使い勝手
個人的にカメラにあまり興味がないカジュアル層を目指したVlogカメラに仕上がってるように感じるので、使い勝手というか操作性は重要なポイントになってきそうな印象。プレスリリースには " 初めてカメラを使用するユーザーでも気軽に本格的な動画撮影を楽しめるVlogカメラ " と掲載。
キヤノンは製品ページで " さわっているうちに使いこなせる新しいUIデザイン " と表現しており、操作ボタンを出来るだけシンプルにし片手持ちのまま親指1本で主な機能を操作可能である事をアピール。スマホのような縦型ボディが市場に受け入れられるのかどうか、インフルエンサーがどう表現してくるのか楽しみ。
キヤノンはCP+などのイベントで操作性やUIに関して、かなりリサーチをかけて仕上げている事が伺える動画を公開しており、この「PowerShot V10」も操作性とUIを鍛え上げている事に期待です。365日というか毎日Vlogしたくなるカメラに仕上がっているのかどうかで、このカメラの存在意義が決まってくるのではないでしょうか。
PowerShot V10 とイノベーター理論
Vlogはかなり一般層にまで浸透してきた印象ですが、キヤノンは早い段階からVlogカメラを投入せずある程度Vlogが生活の一部になってから「PowerShot V10」を発売するのでイノベーター理論においてどの層に向けたカメラなのか気になるところ。イノベーター理論には5つのグループに分かれており…
- イノベーター 革新者 … 市場の2.5%
- アーリーアダプター 初期採用者 … 市場の13.5%
- アーリーマジョリティ 前期追随者 … 市場の34%
- レイトマジョリティ 後期追随者 … 市場の34%
- ラガード 遅滞者 … 市場の16%
YouTubeやSNSなどでいち早くVlog動画を活用している方をイノベーターとするならば、ソニーのVLOGAMは時期的に " アーリーマジョリティ " あたりユーザー層を獲りに行ったのではないかと。キヤノン「PowerShot V10」はコンセプト的に、レイトマジョリティとラガード層を狙い行ったモデルな予感。
PowerShot V10 今後上級機種の可能性
製品名の数字が二桁なのでVlogカメラビジネスが軌道に乗れば、上級機種「PowerShot V1」や「PowerShot V5」なども登場する可能性があるのではないでしょうか。最終的にソニーのようにレンズ交換式のVlogカメラまで登場するのか色々想像してしまいます。
ここ数年「PowerShot Gシリーズ」がほったらかしなのも気になるところ。
PowerShot V10 量販店売り出し価格(税込)
「PowerShot V10」は5月11日 14:00 から予約受付開始しており、各量販店の売り出し価格を調べてみると (ボディ価格 / トライポッドグリップキット価格) …
- キヤノンオンラインショップ … 59,950円 / 65,450円
- ヨドバシカメラ … 59,950円 / 65,450円
- マップカメラ … 53,955円 / 58,905円
- カメラのキタムラ … 53,955円 / 58,905円
- ビックカメラ … 59,950円 / 65,450円
ボディのカラーバリエーションはブラックとシルバーの2色展開ですが「トライポッドグリップキット」はブラックのみの展開になります。価格は、やはり GoPro や DJI Pocket 2 を意識している印象。まだ発売日は決定しておらず、2023年6月下旬発売予定となっています。