富士フイルム X-T4 発表 プレゼント&キャッシュバックキャンペーンも実施
富士フイルムが、人気のXシリーズ新型機「FUJIFILM X-T4」を発表しました。最大6.5段分効果の5軸手振れ補正機構(IBIS)、バリアングル式モニタ、メカシャッター 15コマ/秒、フィルムシミュレーションETERNA ブリーチバイパスなどが特長的なミラーレスカメラとなっています。
ボディ内手ブレ補正機構(IBIS)
ついに「X-Tシリーズ」にIBISが搭載されました。製品ページに掲載されている手ブレ効果一覧表を見て分かる通り「X-H1」よりも機能が向上したIBISを採用しており、XFレンズ29本中 18本が6.5段分効果、一番効きが悪い「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」でも5段分効果を実現しています。以前から「X-Tシリーズ」で要望の高かった機能の1つではないでしょうか。
バリアングル式タッチパネル
今回「X-Tシリーズ」の背面モニタで初めてバリアングル式タッチパネルを採用。チルト式・バリアングル式どちらが正解と言い切るのは難しく、好みの問題で左右すると思いますが、今回 " 動画専用操作モード " を採用し、4K60p 10bit 4:2:2 外部記録 / 4K60p 10bit 4:2:0 内部記録も実現している機種だけに動画ユーザーへの配慮といった感じでしょうか。
3軸チルトを採用する考えもあったと思いますが、「X-Tシリーズ」に採用するとなるとさらなる堅牢性を保持する必要があり、パナソニック「S1H」のようなゴツ目のチルトフリーアングル構造を採用する必要があったのではないでしょうか。綺麗なボディ仕上げにこだわる富士フイルムにとって、バリアングル式が良い落しどころだったのかもしれません。
メカニカルシャッターで高速連写 15コマ/秒
新開発のフォーカルプレーンシャッターを採用する事で高速連写 15コマ/秒を実現。「X-T3」は11コマ/秒でしたから大幅にコマ数が増えた事が伺えます。連続撮影枚数(Jpeg)は、15コマ/秒 110枚、10コマ/秒 164枚、8コマ/秒 200枚とのこと。ちなみに電子シャッターは、1.25xクロップ 30コマ/秒で「X-T3」と同等の仕様になっています。 ちなみにシャッタースピード(Aモード)は、メカニカルシャッター 30秒〜1/8000秒、電子シャッター 30秒〜1/32000秒、電子先幕シャッター 30秒〜1/8000秒。
新フィルムシミュレーション ETERNA ブリーチバイパス
「X-Pro3」や「X100V」に採用した " クラシックネガ " だけでなく、新たに " ETERNA ブリーチバイパス " も採用。ブリーチバイパスは、コントラストを維持しながら彩度を下げる " 銀残し " という手法で、今回富士フイルムはETERNAで採用した事になります。ブリーチバイパスは、シーンによっては凄く効果なので静止画・動画ともに試してみる価値があるかもしれません。
イメージセンサーと描画エンジンは据え置きながらも基本性能は向上
イメージセンサーは2610万画素 X-Trans CMOS 4、描画エンジンはX-Processor 4で「X-T3」と同じですが、アルゴリズムを進化させる事でAF合焦速度 0.02秒を実現し、顔/瞳AFをはじめとするトラッキング性能も改善しているそうです。この辺のところは、フィーリングとして感じ取れれば評価が上がりそうな予感。ちなみに低照度AFは " -6.0EV " を実現しています。
新型バッテリーNP-W235 を採用し、バッテリーライフが向上
新開発のバッテリー「NP-W235」を採用する事によりバッテリーライフが向上しています。ノーマルモードで500枚、エコノミーモード 600枚を実現しているとのこと。ちなみに「X-T3」が採用するバッテリー「NP-W126S」のノーマルモードは390枚。スペックシート上「X-T4」動画撮影時のバッテリーライフは、4K30p 顔検出OFF時 85分。別売りのバッテリーグリップ「VG-XT4」を装着すれば、最大1700枚の静止画が撮影可能となっています。
妥協のない本格的な動画性能をアピール
製品ページを見てみると " 妥協のない本格的な動画性能 " を謳い、動画専用のメニュー画面と動画専用操作モードを採用する事で動画に最適化した操作性を提案しています。4K60p 10bit 4:2:2 HDMI出力記録 と 4K60p 10bit 4:2:0 内部記録に対応。
発売時期・価格
発売時期は2020年4月、価格はオープンとなっており、2月28日予約受付開始でまだ国内量販店の売り出し価格は分かっていません。ちなみにボディ単体と、X-T4 + XF16-80mmF4 R OIS WR レンズキットが用意されます。※Update : 予約受付が開始され量販店価格が明らかに。
X-T4 発売記念キャンペーン
ここ最近どのメーカーも発売と同時にプレゼント・キャッシュバックキャンペーンなどを実施し最初からブーストを掛ける事が多くなってきた印象です。今回の「X-T4」の発売記念キャンペーンは、2種類を用意。
- 第1弾 … 予約宣言する事で専用バッテリーチャージャーをプレゼント ※デュアルバッテリーチャージャー BC-W235
- 第2弾 … 「X-T4」と対象レンズを購入&製品登録で最大10万円キャッシュバック
「X-T4」のスペックシートを見てみると、バッテリーチャージャーが付属していない模様。USB Type-Cを採用しUSB充電に対応した事により、バッテリーチャージャーの付属を見送ったのかもしれません。ちなみに「X100V」もバッテリチャージャーを付属していないので、従来通りバッテリーチャージャーで充電しようと思っている方は追加購入が必要になってきます。
あの件と「X-T4」プロモーションムービー
発表と連動して「X-T4」プロモーションムービー・Xフォトグラファームービーも複数公開され、今ところ炎上しそうな映像は公開されていません。「X-T4」の発表に合わせてあの件について言及があるのかな?と思っていたのですが、それは無く結局あの短い謝罪文で終わりの模様。しかもあの謝罪文、ページ自体は残っていますが、お知らせ(プレスリリース)のリストページから削除されている模様。ちなみにこのプロモーションムービーのメッセージは意味深で " 創造性は選択肢ではなく生き方 " となっています。
富士フイルムが攻めの写真家を起用する事は上記の動画のように今回が初めてではないし、あのスタイルは以前から存在し今後も生き続けるとは思うけど、炎上した以上は富士フイルムとして、どういう意図・信念で公開したのかきっちり説明すべきだと今でも感じます。しかもあの動画は、決算で " 効果的なプロモーション " を示唆した翌日に公開しています。富士フイルムは、フィルムライクなコンセプトのデジタルカメラが多いけど、写真文化もフィルムの時代で止まっているというか、中の人達の意識は変わっておらず、とりあえず形式上の謝罪といった印象。富士フイルムはライカではないし、Xフォトグラファーはマグナムフォトではありません。まあこの問題は、フェードアウトし無かった事になりそうな感じですが…。少なくとも富士フイルムは、これ以上ストリートスナップを蹂躙しないでください。