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富士フイルムもイメージングは赤字 しかし「X-T4」は好調で市場シェアを伸ばす

富士フイルムが、2021年3月期 第1四半期 (2020年4月~6月) 決算発表を行いました。イメージングは、コロナの影響で減収し-30億円の赤字となってしまいましたが「X-T4」は好調でミラーレス市場で大きくシェアを伸ばした事を明らかにしています。チェキも減収となったものの6月は前年比でプラスとなり市場が回復傾向である事が伺えます。

イメージングソリューション

富士フイルム イメージング
  • 売上高 … 498億円 / 前年同期比 -248億円 (-33.2%)
  • 営業利益 … -30億円 / 前年同期比 -70億円 (赤字)

イメージングソリューションは、大きく分けてチェキやカラーペーパーなどの「フォトイメージング」、デジタルカメラの「電子映像」、放送・シネマレンズや車載レンズなどB2B要素が強い「光学デバイス」の3事業で構成されています。なので売上高・営業利益はこの3つを合わせた数字ですが、富士フイルムのイメージングも赤字だった事が伺えます。プレゼン画像でコロナの影響を受けていない時期は、増益だった事をアピール。

上記のプレゼン画像でカメラ事業は、コロナの影響を受け減収ながらも「X100V」と「X-T4」の販売は好調に推移している事を明らかにしており、ノート付きの資料見てみると…

  • 「FUJIFILM X-T4」の販売が好調に推移し、ミラーレス市場で大きくシェアを伸ばしました

…と、コロナの影響を受けつつもシェアを伸ばした事を示しています。

電子映像 (デジタルカメラ) 事業自体の業績

カメラ事業
  • 売上高 … 152億円 / 前年同期比 -44億円 (-22.3%)

業績のプレゼン画像でデジタルカメラ事業自体の売上高が確認可能。

2020年1月~6月 カテゴリー別 業績チャート

業績チャート

2020年1月~6月のセグメント別業績チャートを掲載しており、イメージングはコロナの大きな影響を受けた事が分かりますが、5月~6月にかけて復調傾向である事が確認できます。質疑応答資料を見るとチェキの販売状況を語っており、コロナの影響で減収となったものの6月は前年比でプラスに転じた事を明らかに。

イメージングの通期見通しと新型カメラ投入を示唆

通期見通し
  • 売上高 … 2850億円 / 前年比 -476億円 (-14.3%)
  • 営業利益 … 100億円 / 前年比 -151億円 (-60.1%)

2020年8月時点の見通しなりますが、通期で黒字は確保できる模様。しかしコロナの影響は挽回できない事が伺えます。ノート付きの資料を見てみると、コロナの影響は4月が底で売上は大きく回復しつつある事を掲載し…

  • コスト・経費管理の徹底
  • チェキやデジタルカメラの特長ある新製品の投入
  • 超短焦点プロジェクターや長焦点監視カメラなど、当社独自の技術を生かした商品開発を進め、新規領域へ事業展開

上記の対策を明らかにしています。2020下期も「新型デジタルカメラ」を予定してそうな文言も確認できます。" 特長ある " と表現をしており、富士フイルムらしい独自コンセプトの新型カメラの登場が期待できるのではないでしょうか。加えて新たな事業展開により収益を確保していく方向性の模様。