富士フイルム 年間決算発表 イメージング 対前年大幅増収増益 営業利益+97.1%
富士フイルムが年間決算 (2022年4月~2023年3月の実績) 発表を行いました。イメージングは対前年で大幅増収増益となっており、売上高+23.1%、営業利益+97.1%と堅調に推移した年になりました。
まず最初にイメージングは大きく2つに分かれており…
- コンシューマーイメージング … チェキ、インスタントフォトシステム、カラー印画紙など
- プロフェッショナルイメージング … Xシリーズ、GFXシリーズ、シネレンズ、放送用レンズなど
例年コンシューマーイメージングは、プロフェッショナルイメージングの2倍ぐらいの売上を叩き出している印象です。
イメージング年間実績 (2022年4月~2023年3月)
- 売上高 … 4,103億円 (コンシューマー2,669億円 / プロフェッショナル1,434億円)
- 営業利益 … 729億円
イメージングの業績の概要を説明します。
インスタントフォトシステムやデジタルカメラの販売が好調に推移し、売上高は、前年比23.1%増の4,103億円、営業利益は、前年比97.1%増と大きく増益し、729億円となりました。
コンシューマーイメージングでは、インスタントフォトシステムや、カラー印画紙、ドライプリント機器及び材料の販売が好調で、売上が増加しました。インスタントフォトシステムは、2023年3月に、INSTAX“チェキ”の最新エントリーモ デル「INSTAX mini 12」を発売しました。 また、チェキプリントをデジタル化してスマホで楽しむことができるスマートフォン用 アプリ「INSTAX UP︕」の提供も開始しています。
プロフェッショナルイメージングでは、「Xシリーズ」で、第5世代となる最新デバイスを搭載した新製品「X-H2S」、「X-H2」、「X-T5」の販売が好調に推移し、増収となりました。※決算説明会資料(ノート付き)より
コンシューマーイメジングもプロフェッショナルイメージングも好調で、前年と比べると売上高は 3,334億円 → 4,103億円 (+23.1%) に増加、営業利益は 370億円 → 729億円 (+97.1%) と大幅に増加している事が確認できます。しかも営業利益率も 11.1% → 17.8% に上がっているところも興味深い。
コンシューマーは以前からチェキが好調でインスタントカメラ市場は富士フイルムがほぼ独占状態。加えてここ数年でインスタントフォトシステムの存在感が増している印象。
プロフェッショナルは、去年Xシリーズが10周年を迎えラインアップ的に利益率が高いと思われる主要機種「X-H2S」「X-H2」「X-T5」を矢継ぎ早に市場投入した事が大きいのではないでしょうか。「X-T5」は需要が供給を上回っている状態で、今のところ3ヶ月待ちといった感じでしょうか。
イメージング年間研究開発費 (2022年4月~2023年3月)
イメージングの年間の研究開発は " 95億円 " となっています。前年の研究開発が85億円となっており、10億円ほどイメージングの研究開発費が伸びた事が分かります。