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X Summit STHLM 2023 まとめ GFX100II GFレンズ3本 GFレンズロードマップ

富士フイルムが「X Summit STHLM 2023」を開催しGFマウント 中判ミラーレス機「GFX100II」をはじめ新GFレンズ「GF55mmF1.7 R WR」「GF30mmF5.6 T/S」「GF110mmF5.6 T/S Macro」を発表しました。加えてGFレンズロードマップを更新し「GF500mmF5.6」と「動画用ズームレンズ」の開発発表も行いました。

GFX100 II

GFX100II

2023年のGFX方程式は " GFX = (画質 + IBIS - 質量) X スピード " とのこと。ハイスピードGFXを実現するために「GFX100II」は新開発1億200万画素センサー「GFX 102MP CMOS II HS」を搭載。従来比の2倍以上の読み出し速度を実現するために読み出し回路を高速化しているそうです。

高速化

メモリを増強し、システム全体でスピードアップを図った事をアピール。バッファメモリを 64GB → 128GB に倍増しており、高速処理が可能な描画エンジン「X-Processor 5」そして新開発のイメージセンサーの組み合わせによりGFXの高速を実現しているとのこと。

IBIS

高速連写は8コマ/秒。位相差AFの読み出し速度も高速化しており、AFシステムも進化している模様。スピード(処理能力)はIBISを強化する事になり「GFX100II」の手ブレ補正効果は8段を実現、センサーの高速読み出しと新たなブレ検出技術の融合の成果であると解説。今回はジャイロセンサーだけでなく画像センサーからの情報も利用し複合的なブレ感知システムを採用しているそうです。

8K30p

動画の箇所はプレスリリースから引用すると、「GFX100II」はGFXシリーズとして8K30pに対応し、4K60p 4:2:2 10bit 内部記録に対応。センサーの読み出し速度の高速化でローリングシャッター現象を抑制、動画の常用感度ISO100が設定可能となっています。

ダイナミックレンジ

Apple ProRes 422 HQ / Apple ProRes 422 / Apple ProRes 422 LT 3つのApple ProRes コーデックに対応しているとのこと。マウントアダプターを装着することで、3種のレンズ…

  • Premista
  • 35mmフォーマットレンズ
  • アナモフィックレンズ(35mmフォーマット)

に対応し最適なフォーマットでの撮影が可能もアピール。F-log2 Dレンジ優先モードで最大14+stopのダイナミックレンジに対応。HDMI経由で8K30P 12bitの動画RAWデータ出力が可能となっています。

EVF

EVFのパフォーマンスも引き上げており、ディスプレイパネルも光学系も刷新している事を明らかに。富士フイルム史上最高の " EVF " に仕上がっている事を断言。

  • ファインダー倍率 1.0x
  • 解像度 900万ドット
  • 通常モード 60fps駆動 ファインダー倍率1.0x
  • 高速モード 120fps駆動 ファインダー倍率0.77x

上記の基本スペックを解説しています。

外層

「GFX100II」外層デザインの解説もしており、プロの道具として追求した操作性を実現しているとのこと。上面のサブモニタを大型化しGUIも一新、サブモニタを配置している上面部は手前に11度傾いており、最小限の視線移動で確認可能である事も解説。

BISHAMON

ボディ周りには新開発「BISHAMON-TEX」を採用。富士フイルム独自の革シボパターンをあしらっており、日本の伝統的な和柄にインスピレーションを受けた三ツ矢状のパターンでグリップ性能を向上させているとのこと。

軍艦

軍艦部分にもこだわりがあり、フラッグシップに相応しい金属の鋳物のような強い存在感を目指しているそうです。工程を工夫する事で表面の凹凸感を出しながら傷つき難い耐久性とデザイン性を両立させたマテリアルを実現したと解説。

拡張性

「GFX100II」の撮影時の汎用性や拡張性も解説。EVFはチルトアダプターを採用、バッテリーグリプと外付けファンに対応、フルサイズHDMI、USB-C、デュアルスロット SDXCカード / CFexpress Type Bカード、φ3.5mmヘッドフォンジャック、φ3.5mmジャック (マイク / リモートリリース)、イーサネット端子を採用し、クラウド編集サービス Frame.io にも対応しておりダイレクトアップロードが可能とのこと。

フィルムシミュレーション

「GFX100II」に連動し開発したフィルムシミュレーション「REALA ACE」を紹介。30年以上前のフィルムで、現在のデジタル映像表現に通じるものがあり、人の眼が最も心地良く感じる表現を追求したフィルムであると解説。「GFX100II」搭載センサー無くして、デジタルREALAの設計はなかったとのこと。

GF55mmF1.7 R WR

GF55mmF1.7 R WR

GFXユーザーはポートレート・シューターが多く今回「GF55mmF1.7 R WR」を発表。この新レンズは「GF80mmF1.7 R WR」と対となるレンズと表現。「GF55mmF1.7 R WR」は豊かなボケ味と立体感を実現した35mm換算 44mmの汎用性の高い標準画角レンズで、ポートレートだけでなく全てのGFXユーザー必須の新標準レンズになるだろうとアピール。

GF30mmF5.6 T/S と GF110mmF5.6 T/S Macro

ティルトシフトレンズ「GF30mmF5.6 T/S」と「GF110mmF5.6 T/S Macro」も発表。サードパーティ製レンズでは到達する事ができない品質を実現したティルトシフトレンズとのこと。※字幕翻訳では " 純正でしかできない " と柔らかい表現

この2本は専用設計を施した光学ユニットを採用し、1億200万画素の世界をきっちりキャプチャーする事が可能とのこと。GFX純正でしか出来ないレンズと呼ぶに相応しい2本とアピール。

開発発表 GF500mmF5.6 (2024)

GF500mmF5.6

GFレンズロードマップを更新し望遠レンズ「GF500mmF5.6」を開発発表。GFマウント最長の焦点距離、最大の有効口径を持つ望遠レンズで2024年にリリースを予定しています。「GFX100II」が搭載する1億200万画素センサーのディテールを高速連写 8コマ/秒でキャプチャーする超望遠500mmの世界と表現。

開発発表 パワーズームレンズ (~2025)

動画用ズームレンズ

動画用ズームレンズも開発発表。現時点で焦点距離やF値は明らかになっていませんんが、動画撮影を想定しフル電動制御機能の搭載を検討しているとのこと。AFだけでなくズーミングも電動駆動と表現しているでパワーズームが搭載される模様。ラージフォーマットで動画撮影がグッっと身近になる1本になる予定。レンズロードマップを見てみると、このパワーズームレンズは遅くとも2025年を予定しています。