ニコン・オリンパス・富士フイルム・シグマ カメラ工場稼働状況
先日キヤノンが新型肺炎の影響で国内カメラ工場を一時操業停止する事が明らかになり話題になりましたが、ニュースイッチ(日刊工業新聞)がニコン・オリンパス・富士フイルム、dpreviewがシグマの工場稼働状況が伺える記事を掲載しました。
ニコン
- 現時点でいつも通り稼働中
宮城県・栃木県・タイ・ラオス・中国に生産拠点があるそうで、今のところ新製品は予定通りの日程で発売出来ているとのこと。ただし中国で物流が止まっているため今後の影響を注視している事も伝えています。ちなみに「D6」は2020年3月の発売を予定していますが、製品ページに " 新型コロナウイルス感染症の影響により、発売延期や供給が遅れる可能性があります " という注意書きが掲載されています。
オリンパス
- 現時点でいつも通り稼働中
ベトナムと国内の生産拠点で通常通り稼働しているとのこと。オリンパスは中国からベトナムに生産拠点を移管しており大きな影響は受けない印象。しかし中国で生産した部品がどのくらい占めているのか気になるところ。
富士フイルム
- 中国工場は2月10日に稼働を再開したが100%の稼働率ではない
中国の組み立て工場は春節明けから稼働を再開している事を飯田年久氏が明らかにした模様。ただし部品調達を中心に100%の稼働状況ではないとコメント。キヤノンと同じよう中国からの部品供給が滞り影響がある事が伺えます。dpreviewは、富士フイルムは「X-T4」を中国と日本で生産している事を伝えており、2月に生産が再開されたが生産能力は低下しており人気の「X-T3」「X-T3」の生産に混乱が生じ、「X-T4」をいつ投入可能なのか確認を取る事が出来なかったと伝えています。現時点で「X-T4」は2020年4月の発売を予定しており、量販店売り出し価格は20万円前半。
シグマ
- 当面の間は、その影響は比較小さい
シグマは例外的に国内に生産拠点を置いているメーカーで山木社長が、今回の中国の問題は当面事業における影響は比較小さいと語った事を伝えています。しかし一部の部品は中国で生産しているそうで、代替品確保のため調査中であり状況が1~2週間で把握できればとコメント。
dpreviewはリコーについても触れていますが、元ソースの日本経済新聞の記事を見てみると、カメラではなく印刷機を製造するための部品の供給が滞っている模様。ちなみに両記事ともにソニーとパナソニックのカメラ工場稼働状況は掲載していません。
キヤノン
キヤノンカメラ工場一時操業停止情報もおさらい。2020年3月2日~13日まで操業を一時停止し、代替品確保の対策を進めるとしています。まだ新型肺炎が終息する見通しは立っておらず、NAB2020やフォトキナ2020が開催されるのか気になるところ。
現時点でNABとフォトキナは開催予定 ※2020年3月3日時点
「NAB 4月18日~22日 ※展示会は19日から」と「フォトキナ 5月27日~30日」は現時点で新型肺炎の影響を注視しながらも開催を予定している事を明らかにしています。NABは公式サイトに新型肺炎情報ページを用意し常時更新体制。州・会場・空港・ホテルなどショー・パートナーと協力し参加者の安全を最優先にすると掲載。
フォトキナの方はデジカメWatchの記事でご存じの方は多いと思いますが、ケルンメッセ フォトキナ事業本部長 クリストフ・ヴェルナー氏が「現時点では、ケルンメッセのような大規模イベントを中止する理由はありません」と語っています。現時点でも「ライカ」「ニコン」「オリンパス」「富士フイルム」は不参加の模様。
フォトキナは5月末開催で少し先ですが、NABは4月中旬に開催されるので3月中に新型肺炎終息の見通しが立つと良いのですが。少なくとも開催2週間前ぐらいに最終的な判断を下す事になるのではないでしょうか。