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ニコン 年間決算発表 映像事業 売上高2,271億円 営業利益422億円 営業利益率18.6%

ニコンが、年間決算 (2022年4月~2023年3月実績) 発表を行いました。映像事業は、売上高2,271億円、営業利益422億円、営業利益率18.6%、レンズ交換式カメラ70万台、交換レンズ116万本を販売し堅調です。

ニコン年間決算

ニコン 映像事業 ここ数年の 売上高 / 営業利益

  • 2023年3月期 … 2,271億円 / 422億円
  • 2022年3月期 … 1,782億円 / 190億円
  • 2021年3月期 … 1,502億円 / -357億円
  • 2020年3月期 … 2,258億円 / -171億円
  • 2019年3月期 … 2,961億円 / 220億円

ニコンは売上1,500億円で利益が出る構造改革を終え、この2年できっちり利益を出し始めた事が伺えます。前年と比べると売上高も営業利益も上回っていますが、特に営業利益は 190億円 → 422億円 と爆上がりしている事が分かります。

事業別では、映像事業においては、デジタルカメラ市場は半導体不足等による部品調達問題が改善し、出荷数量が回復しました。

プロ・趣味層をターゲットとした中高級機及び交換レンズの拡販に注力し、フラッグシップモデルのフルサイズ ミラーレスカメラ「Z 9」やミラーレスカメラ用交換レンズの販売が好調に推移しました。平均販売単価の上昇や円安効果もあり、当事業の売上収益は2,271億円、前期比27.4%増、営業利益は422億13百万円、前期比121.4%増となりました。※2023年3月期 決算短信(PDF)より

「Z 9」は発売当初から需要が供給を上回り続けた大人気機種。加えて交換レンズも堅調だった事が伺えます。どうやら部品調達問題が改善しているようで昨日発表されたばかりの「Z 8」の供給体制がどうなっていくのか気になるところ。あと上記の説明会資料に " レンズ交換式デジタルカメラ市場は拡大 " と興味深い記述も見逃せないところ。

ニコン レンズ交換式カメラと交換レンズ販売台数 (2022年4月~2023年3月)

  • レンズ交換式カメラ … 70万台
  • 交換レンズ … 116万本

ニコンによるレンズ交換式カメラの市場規模は581万台、その内の70万台がニコンカメラなので、ニコンカメラが占める割合は約12%になります。交換レンズの市場規模940万本に対し116万本なのでニコンの交換レンズが占める割合は約12.3%に。

営業利益率

映像事業 営業利益率 18.6% (2022年4月~2023年3月)

説明会資料(PDF)の22ページに各事業の営業利益率が掲載されており、映像事業の営業利益率は " 18.6% " とのこと。ニコンは中期経営計画 (2022~2025年度) おいて映像事業は売上2,000億円で営業利益率10%を目指す計画を立てているので、現時点で計画を上回っている事が伺えます。

今年度 (2023年4月~2024年3月)の映像事業の見通しも掲載しており、現時点で売上高2,400億円、営業利益380億円、営業利益率15.8%を見通しています。

ニコンは年間決算発表前日に「Z 8」を正式発表し国内外で大きな話題となっています。今年度ニコンは、どのような新型カメラ&レンズの投入を計画しているのでしょうか、楽しみです。