ニコン「シェアは着実に回復基調にあります」デジカメとスマホの共存時代到来?
先日ニコンが2024年3月期 第1四半期決算 (2023年4月~6月の実績) を発表しました。質疑応答(Q&A)書類を追加公開し、映像事業に関して興味深い発言をしています。
Q : 映像事業について上方修正されたが、販売が好調な Z 8 などを考慮するとさらなる上方修正の余地はあると考えているか︖
A : 当社の商品についてはお客さまから高評価を頂きシェアは着実に回復基調にあります。特に中国では、景気減速の懸念は承知していますが、デジタルカメラ市場は好調に推移しています。スマートフォンの機能に飽き足らない若年層を中心に Z 9 や Z 8 といった高級機を購入頂いており、デジタルカメラとスマートフォンが共存する時代がやってきつつあるという手ごたえを感じています。加えて、アフターコロナでの旅行需要の高まりによるデジタルカメラの需要増にも期待しています。一方で、市場全体の需給正常化により下期は競争環境がより厳しくなると想定し、販促費用を厚めに計画しています。※2024年3月期 第1四半期決算 質疑応答書類より
ニコンは、デジタル一眼レフからミラーレスカメラの移行期に映像事業自体の立て直しも同時進行だったので、キヤノンと比べるとミラーレス市場において出遅れ感がありましたが、やはり「Z 9」以降は順調に事が運んでいる印象。
" 当社の商品についてはお客さまから高評価を頂きシェアは着実に回復基調にあります。" とシェアが回復基調である事を明言。BCN+Rの記事で国内における2023年6月のマウント別の交換レンズ販売台数が、ニコンZマウントが13.3%のシェアを獲得し2位だった事は記憶に新しいところ。
加えて " デジタルカメラとスマートフォンが共存する時代がやってきつつあるという手ごたえを感じています " と表現しており、ニコンは決算発表でレンズ交換式デジタルカメラ市場が拡大傾向にある事に触れています。