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ソニーは、積層型センサーにAIを埋め込みセンサー自体をインテリジェント化する方針

ソニーは5月21日に「2019年度経営方針説明会」を開催し、その中で半導体事業において積層型センサーにAIを埋め込みセンサー自体をインテリジェント化する方針である事を明らかにしています。

2019年度経営方針説明会をシンプルにまとめたプレスリリースが掲載されていて、その中で半導体事業は…

長期的成長に向けた、車載用センサー、エッジAIへの取組み

  • 測距、車載などの領域で事業を拡大
  • 車載用センサーは、社外から高い評価を獲得
  • CMOSイメージセンサーの積層構造にAI機能を埋め込み、CMOSイメージセンサー自体をインテリジェント化
  • ソニーは、他社とのアライアンスも積極的に推進。マイクロソフトコーポレーションとAI領域における協業の意向確認書の締結を発表

…と方向性を示しています。ソニーとマイクロソフトのAI領域における協業もビッグニュースですが、積層型センサーにAI機能を埋め込む方向性で、当面は車載センサーやToF(距離)センサーなどで応用される事になると思いますが、将来的に民生カメラにも降りてくるのではないでしょうか。

2019年度経営方針説明会プレゼン資料(PDF)にも掲載されていて…

積層センサーのインテリジェント化

積層センサーのインテリジェント化

  • CMOSセンサーの今後の進化の方向性、成⻑機会として位置付けているのがエッジAIで す。
  • 現在AIは画像認識の領域での進化が顕著です。また当社のCMOSセンサーは積層構造と いう形でロジックが貼り合わされています。ここにAIの機能を埋め込みCMOSセンサー 自体をインテリジェント化していきたいと考えています。
  • このAIの領域では他社とのアライアンスも積極的に推進していきたいと考えており、先 日マイクロソフト社と協業の意向確認書を締結したのもその一環となります。

ソニーはセンサー進化の方向性・成長機会を " エッジAI " と位置付け、AIとセンサーを一体化していく考えの模様。2019年度経営方針説明会で明言するという事は、そう遠くない未来に登場する可能性がかなり高いのではないでしょうか。

デジタルの眼がAIの未来を変える

以前ピックアップした事がありますが、2017年12月に公開された「Sony Stories デジタルの眼がAIの未来を変える」が興味深く感じます。裏面照射型センサーの生みの親である平山照峰氏と、AIに造詣が深いソニーのストラテジックアドバイザー MITメディアラボ所長 伊藤穰一氏との対談動画で、イメージセンサーとAIが結び付く未来の可能性を語っています。