ソニー デジカメ戦記が面白い 当時ソニーはMFT陣営からファミリー入りを打診されていた
日経ビジネスが全14回を予定し連載中の「ソニーデジカメ戦記」が、大変興味深い内容となっています。ソニーグループ 元副会長 石塚茂樹氏の視点から見たソニーカメラの歴史と裏話満載のインタビュー記事となっています。※石塚氏は2023年3月にソニーを退社
2023年4月6日時点で第9回まで話が進んでいますが、第7回の話の中でMFT陣営(オリンパス・パナソニック)からMFTファミリー入りを打診されていた事を明らかに。
この頃のソニーはコニカミノルタのカメラ事業を引き継ぎAマウントで「α」シリーズを展開していた頃。記事の中でその頃の「α」シリーズの評価が高くなくビジネス的に苦しい時期だったそうです。
- 2007年頃、マイクロフォーサーズ陣営から「ファミリーに入りませんか」と打診があった
- すぐに断らず、レンズ交換式カメラの小型化の実現に向けて選択肢の1つとして入れておいた
- 2008年にMFTを受け入れいるのか、αの資産とブランドを維持しつつミラーレスへ移行するのか2つの選択肢
- MFTに乗り換えるとコニカミノルタからαの資産が無駄になる、すべてが無駄になるので自社開発した方が良いと結論
ソニーが " Eマウント " を立ち上げた時に、開発の裏側では " マイクロフォーサーズ " にするのか " ソニー独自規格 " にするのか選択に迫られていた事が伺えます。Eマウント APS-C「NEX」シリーズが登場するわけですが、モックデザインが先行しエンジニアの了承を取らず、直感的に石塚氏は社長が出席する本社会議でそのモックを持参し「これでやります」と進言。ミラーレス・プロジェクトが立ち上がった裏話を披露しています。
現在第9回まで話が進んでいますが、石塚氏の立場から見たソニーカメラ事業の表側の話と裏側の " ビハインド・ザ・ストーリー」が連動して話が展開していくので大変興味深い内容となっています。そろそろEマウント フルサイズ機の話に展開しそうなので今後も楽しみ。個人的にお勧めで、最後まで " Watch " し続けようと思います。