[雑談] キヤノン EOS R5 複数段のベースISO技術を採用しているのかどうか気になる
先日キヤノンが「EOS R5」スペック情報を更新し、8K動画撮影機能の一部詳細が明らかになりました。実質的に使えるレベルである事が伺えシネマEOSよりも先に8Kに対応する事から、個人的に「EOS C500 Mark II」が搭載する " 独自ベースISO技術 " を採用しているのかどうか気になります。
現時点で分かっている「EOS R5」8K動画仕様 ※3月13日現在
- 静止画切り出し可能
- フレームレート29.97fpsを実現 ※
- 水平方向クロップなしでの撮影可能 ※
- 全モードでデュアルピクセルCMOS AF可能 ※
- 内部記録可能 ※
まずは先日更新した「EOS R5」8K動画仕様のおさらいから。8K30pに対応し、全モード デュアルピクセルCMOS AFに対応、水平方向クロップなしで撮影可能である事から、販促的にパッケージやカタログそして量販店のポップに " 8K " をアピールするだけでなく、実用的な仕様になっている事が伺えます。
まだフォーマットなど詳細は明らかになっていないので、実際の映像の仕上がり具合は分かりませんが、シネマEOSより先に " 8K " に対応する事からパナソニック「S1H」のように何かしらプロ映像機器であるシネマEOS技術を出し惜しみなく引き継いでいる事に期待してしまいます。個人的に「EOS C500 Mark II」が搭載する " 独自ベースISO技術 " が「EOS R5」に引き継がれているのかどうか気になるところ。
デュアルベースISO技術
パナソニックが「Dual Native ISO」、ソニー「Dual Base ISO」という名で採用している技術で、2系統のベースISO感度を搭載する事により、通常の明るいシーンから低照度までシーンに合わせてノイズを極限まで制御する事が可能な技術になります。「EOS C500 Mark II」は大きくアピールしていませんが、2段ではなく複数段(7段)ある独自ベースISO技術を搭載しているのです。※PRONEWSの記事で7段のベースISOである事が分かっています。
ちなみにパナソニック「GH5S」「S1H」「EVA1」などや、やソニー「VENICE」「FX9」、そして「Blackmagic Pocket Cinema Camera」などがデュアルベースISO技術を搭載。
「EOS C500 Mark II」独自ベースISO技術
去年の11月開催された「InterBEE」でキヤノンは初日だけでトークセッションをLIVE配信し、期間限定で公開しましたが、その時の「EOS C500 Mark II 開発者トークショー」で複数段ある独自ベースISO技術を解説しています。
波線になっているのがキヤノンの複数段あるベースISOで、2つの曲線がデュアルベースISOになります。デュアルベースISOの場合、昼や夜など輝度が大幅に違うシーンであれば上手く機能しますが、2系統しか無いために、少し暗いシーンで低いベースISOを選択した場合ノイズは増えてしまい、高いベースISOを選択した場合ハイ側のダイナミックレンジが足りなくなってしまいます。※トークショーでの解説
キヤノンのベースISO技術は、複数段のベースISOがあるため撮影シーンの輝度に合わせて最適なベースISO感度が採用され、最適なダイナミックレンジとノイズレベルを実現しているそうです。
キヤノン「EOS 5D Mark II」は一眼動画の先駆者的なデジタル一眼レフでしたが、その後シネマEOSを立ち上げ、民生機 EOSカメラの動画機能に対して大きなテコ入れをして来なかった印象が強いです。「EOS R5」で " 動画5D " が復活する事になるのでしょうか。