リコーGRエンジニア「安易に流行に流されずカメラの本質を追求する」インタビュー動画
リコー(RICOH GR Photography)が、リコー GR エンジニア インタビュー動画「Interview of RICOH GR Engineers」をYouTubeに公開しました。「GR III」がどのようなコンセプトや想いで開発したのか分かり易く語っています。
アライ・タカシ氏
- GRシリーズは、フィルム時代の「GR1」から一貫して高画質・速写性・携帯性を追求している
- 逆に流行りの機能だからとか、便利な機能だからという理由で新しい機能を追加する事はしていない
- 撮影者のインテリジェンスやクリエイティビティを尊重する開発する開発の姿勢が、若い人達の世代にも評価されて人気を得ている秘密と考えている
- GRシリーズには5つの開発ポリシーがあり、その1つに安易なモデルチェンジを繰り返さない事で、カメラの本質を追求し、流行りを理由にし新しいモノを追加するようなモデルチェンジをあえてしてこなかった
- その結果として長く続けてこれた事に繋がっていると考えている
イナバ・トシヤ氏
- 今回の「GRIII」は、携帯性を考え小型化する事を検討した
- 「GR」「GRII」でセンサーサイズが大きくなった事によりボディがかなり大きくなってしまった
- これを小型化する事により、スナップシューターとして普段でも持ち歩いていただく事がより増えれるのではないかと
- 小型化を最優先し作っている
- 「GRIII」外観の一番の特徴は、天面(上面)部分にあり、過去のGRシリーズではどうしてもホットシュー部分が飛び出ている為、出し入れ時にどうしても引っ掛かってしまったが、今回の「GRIII」は引っ掛からないように単純に天面(上面)を持ち上げるのではなく、円弧状にする事で引っ掛からずボディの体積を抑え、より優れた携帯性と優れた速写性を実現したボディデザインを実現している
- 天面(上面)の柔らかいデザインは、当初からアイディアとして考えていた
- 「GR」のデザインは、デザインセンター内でも複数のデザイナーがデザインに関わっている
- 「GR」のデザインをしたデザイナーは数多くおり、その中から選ばれたモノが「GRIII」のデザインとなる
ホソカワ・テツオ氏
- 速写性は、特に何かに特化したとういう事ではなく、まずは携帯性、特に片手でもオペレーション、さらに起動時間が速い事、バリアを使ってキャップレスで出来る事で速写性に繋がっていると思う
- 「GRIII」の速写性に関しては、内蔵フラッシュをなくしたスペースに大きなモーターを入れる事で鏡胴(レンズ自体)の駆動を速くしている
- それによって撮影における時間を短縮している
- 「GRIII」では、より高画質なレンズを作る事と共に、手ブレ補正を入れた事により、薄型のレンズを必要とした
- その為レンズの枚数を1枚減らしたが、高屈折率低分散ガラスを使う事により、今まで以上の高性能レンズを作っている
- 新開発の画像処理エンジンとアクセラレーションユニットにより高画質に強く、画像処理エンジンの強力なパワーにより、ソフト的に線が細かく解像感の高い画像を得られるようにしている
リコーGRは人の琴線に触れるプレミアムコンパクトカメラで以前から根強い人気がありファームウェアアップデートによる機能強化の先駆けとなったカメラでもあります。先日行われた決算発表でもGRの通期の販売台数は前年比で1.2倍だった事を明らかにしているので、今後も根強い人気を維持していくのではないでしょうか。