パナソニック S1H 動画RAW出力ファームウェアを告知 ProRes RAWサンプル動画も公開
パナソニックが、動画志向のLマウント フルサイズミラーレス機 LUMIX DC-S1H 動画RAW出力対応を含む機能強化・改善ファームウェアアップデート Ver.2.0 リリースの告知をしました。加えてApple ProRes RAW で記録し編集したショートフィルムもYouTubeに公開。このファームウェアは2020年5月25日(月)にダウンロード開始になります。
ATOMOS社製 Ninja V HDR モニター/レコーダーへ動画RAWデータを出力可能
やはり今回のファームウェアアップデートの目玉は、動画RAW出力に対応した事ではないでしょうか。Ninja Vに " Apple ProRes RAW " で記録可能になり、動画RAWデータ出力中は背面モニタやEVFでも映像が確認可能とのこと。加えて「V-Logビューアシスト」機能を使用する事で、プリセットのVlog_709のルックアップテーブルを適用した「LUTビューアシスト(モニター)」機能での映像確認できるそうです。※Apple ProRes RAWの解説はこちら
動画機能強化・性能改善
- [6K]、[5.9K]、[5.4K]の動画記録中のHDMIダウンコンバート出力に対応
- クリエイティブ動画モード時、シャッターボタン全押しによる動画記録開始/停止を無効化できる機能を追加
- クリエイティブ動画モード時、コントロールパネルから「動画画質(マイリスト)」を選択できる機能を追加
- フォトスタイル[V-Log]の調整項目[ノイズリダクション]の設定値に[-1]を追加。これにより、特定の撮影環境で残像が発生する現象を改善
- 撮影時のHDMI出力映像に、MFアシスト拡大表示を出力しない設定機能を追加
- 4:2:0/10bitでの動画記録時、特定の撮影環境でバンディングが見えやすくなる現象を改善
動画RAW出力に対応しただけではなく、動画機能強化・改善も施したファームウェアとなっています。内容を見る限り、実際に「S1H」を使用しているユーザーの意見・要望を反映したようなファームウェアな印象です。
その他の機能改善
- AFの性能向上
- パナソニック製レンズ / シグマ社製レンズ / シグマ社製マウントアダプターとの互換性向上
- SDメモリーカードとの組み合わせによって、動画分割記録機能や400Mbpsの動画記録モードを使用した際に稀にフリーズする現象を改善
- 英語・簡体字中国語・繁体字中国語・韓国語の言語設定に対応
詳細は掲載していませんが、AF性能が向上している模様。あとパナソニックとシグマのレンズとマウントアダプターの互換性が向上し親和性が高くなった事が伺えます。SDカードの組み合わせで生じる不具合も解消し全体的に「S1H」の完成度を高めるファームウェアといった感じでしょうか。
LUMIX S1H Apple ProRes RAW ティーザー・フィルム
Apple ProRes RAW外部記録を行ったショートフィルムで、最高で「12bit 5.9K 29.97p」、4Kだと「4K 59.94p」でRAW動画出力可能となっています。撮影に使用したレンズは、純正レンズではなくAtlas Orionシリーズ レンズ (アナモフィックレンズ)とのこと。今回「S1H」がRAW動画出力に対応した事により、通常数万ドル高いシネマカメラに担保された画像品質を得る事が可能に。