キヤノン 280万画素 1/2.32型 HDR CMOSセンサーを開発 5月下旬からサンプル出荷へ
キヤノンが、120dBのハイダイナミックレンジを実現した「280万画素 1/2.32型 HDR CMOSセンサー」を開発した事を発表しました。監視カメラ向けのイメージセンサーで、2019年5月下旬からサンプル出荷を開始するとのこと。
近年、監視カメラの需要拡大に伴い、ビルの出入り口など明暗差の大きい状況においても高画質な画像を撮像できるイメージセンサーのニーズが高まっています。キヤノンが新たに開発したCMOSセンサー"3U3MRXSAAC"は、低ノイズを達成しながら、120dBの広いダイナミックレンジを実現するHDR駆動機能を搭載しています。
通常駆動時でも、75dB を実現しています。 本センサーは1/2.32型（対角7.75mm）、有効画素数約280万画素（1936×1456）、画素サイズは一辺3.2μm（マイクロメートル）で、フレームレートは60fps（HDR駆動時は30fps）を達成しています。また、さまざまな用途のコンシューマー向けカメラにも使用されているMIPI CSI-2インターフェースに対応予定です。
さらに、本センサーは、－40℃から105℃までの広い温度範囲で動作するため、過酷な温度環境で使用することが可能です。また、高温環境では暗電流ノイズの増加により黒レベルが上昇し、映像の中の暗い部分が白くなることが懸念されますが、リアルタイムに黒レベルを補正する機能を搭載することで、高画質を実現します。※プレスリリースより
キヤノンは、イメージセンサーの外販を開始しており一般的にラインアップしているセンサーは…
- 1.2億 超多画素CMOSセンサー
- 超高感度35mmフルサイズCMOSセンサー
- 500万画素グローバルシャッター CMOSセンサー
- 280万画素 1/2.32型 HDR CMOSセンサー
…となっており今回の「280万画素 1/2.32型 HDR CMOSセンサー」は4種類目の外販センサーになります。監視カメラ向けで、120dBの広いダイナミックレンジを実現するHDR駆動機能を搭載したセンサーとなり、今後民生カメラ用にこの技術を採用したイメージセンサーが開発されるかもしれません。
キヤノンは「C-magazine : Episode.24 CMOS SENSOR」において、外販センサーは基本的に産業向けで、産業用途から宇宙・天文や医療まで " 突き抜けた技術 " によって新しい市場を開拓していく方向性である事を明らかにしています。