キヤノンが、高ダイナミックレンジを実現したSPADセンサーを開発
キヤノンが、高ダイナミックレンジを実現した210万画素 2/3インチ SPADセンサーを開発した事を発表しました。このSPADセンサーは高ダイナミックレンジ、低消費電力、LEDフリッカーの抑制を実現し、さらなる技術開発を進め、量産開始を目指すとのこと。

このSPADセンサーは、監視・車載・産業用途など多岐にわたる応用を想定しているそうです。月光の明るさの目安が0.2luxに対して、このSPADセンサーは0.1luxの低照度下で120m先の歩行者を検知することが可能とのこと。当社比で約5倍となる156dBの高ダイナミックレンジを実現し、1画素あたりの消費電力を抑え75%減の低消費電力化を実現した事をアピールしています。
ちなみに " SPAD " とは、入射した1つの光子(フォトン)から電子を増幅させる「アバランシェ増倍」を利用する画素構造の事で弱い光でも検出できることが特長のセンサーになります。今回のキヤノンが開発したSPADセンサーはキヤノン独自の「重み付けフォトンカウンティング」という技術を採用する事により、被写体を白飛びさせずに鮮明に映し出すことが可能とのこと。