便利堂のコロタイプ印刷ムービーが興味深い デジタルを利用しながらゼラチンの表現を活かす
PetaPixelが、京都の創業明治20年(1887年) 美術印刷・美術出版・美術写真を手掛ける便利堂 コロタイプ印刷 ドキュメントムービーを紹介しています。コロタイプ印刷は、ゼラチン上につくった版で印刷し耐刷力が低いが、原写真とそっくりの印刷が可能性な技術となっています。便利堂は、今では世界で数少ないコロタイプ印刷サービスを提供している会社の模様。
コロタイプ印刷は150年前にフランスで生まれた印刷技術で、製版・印刷とともに大変手間ひまがかかり、現在の効率化時代には逆行する技術ですが、時を越えた素晴らしい表現が可能で、便利堂独自で多色刷(カラーコロタイプ)の開発研究に成功し、微妙な色彩変化や筆力の忠実な表現を必要とする、文化財の再現に大きく貢献してきた会社となっています。※便利堂 事業案内参照
コロタイプ印刷業界は世界的に姿を消してしまったそうで、コロタイプ印刷サービスを展開している会社は世界中で日本の京都に2社あるのみで、その1社がこの " 便利堂 " とのこと。加えてカラーコロタイプ印刷が可能なのは " 便利堂 " のみのようです。 英語版のオフィシャルの方が、コロタイプ印刷を詳しく説明していて、海外からの需要の高さも伺えます。
便利堂コロタイプ工房は、「Hariban Award」を主催していて、最優秀賞者には伝統の京都に招待され、コロタイプの技法を使って作品を制作する機会が授与されるとのこと。制作された作品は京都国際写真祭Kyotographie 2016のアソシエイト・プログラムとして展示の機会が与えられるそうです。公募締め切りは、2015年6月30日(日本時間 午後11時59分)とのこと。