富士フイルム X-T30は、飛びっきり価格に見合う最高のミドルクラスカメラ
dpreviewが、最終的な富士フイルム X-T30 レビュー記事を掲載しました。X-T3の基本性能を引き継ぐミドルクラスカメラで、一部の性能に関しては差別化されているものの静止画・動画性能、価格設定を高く評価しています。
X-T30の長所
- 素晴らしいJpeg出力
- 柔軟性の高いRAW
- クロップされる事のない素晴らしい4K動画品質
- コンパクトでしっかりした造りのボディ
- 確かなAFスピードとトラッキング性能
- チルト式タッチパネル
- 高速連写 電子シャッター 20コマ/秒
- F-Logに対応 10bit 4:2:2 出力
- 静止画と動画の設定は独立しており、それぞれ別々に設定可能
- 「ETERNA」を含むフィルムシミュレーションがフルセットで用意されている
- USB-Cポート : データ転送・充電・ヘッドフォン
X-T30の短所
- Qメニューとジョイスティックの配置が良くない ※Qボタンの誤動作を防ぐため反応時間を実用上問題ないレベルに遅延させた新ファームウェア Ver.1.01をリリース済み
- 動画ユーザーにとって、より柔軟性ある可動式モニタであれば良かったと思う
- 動画追尾AFは、顔のみ対応している
- 4K連続撮影制限10分
- EVFが少し小さい
- 人認識は不安的な時があり、目的の被写体にフォーカスする時が難しい時がある
- ボディ内手ブレ補正機構 非搭載
- 外部充電器が付属していない
総合スコア 84%を獲得し、ゴールド・アワードを獲得しています。静止画・動画性能、価格設定を評価し、迷う事なくゴールド・アワードに選出したとコメントしています。
他の編集者のX-T30の意見も掲載していて公平性を保っています。やっぱりステップダウンする事なくX-T3の方が良いという意見や、強力な機能を搭載した人気のある機種でカメラ資金に制限があるのであれば非常にお勧めである意見などを掲載。X-T30の基本性能はX-T3の多くを引き継いでいますが、部分的に差別化が付けられていて、一切妥協なくX-T3に行くか、X-T30の価格設定を評価するのか、この辺が実際購入する時に悩みどころになりそうな予感。
お勧めのユーザー
- 素晴らしい品質のJpeg、柔軟性あるRAW、最高の動画性能を実現した小型軽量カメラを探している方
あまりお勧めしないユーザー
- 最高の顔AF・瞳AFを性能を求めている方、最高スペックが必要な動画ガチ勢
競合機と比較して
- X-T30の最も近い競合機は、ソニー α6400
- α6400は " リアルタイムトラッキング / リアルタイム瞳AF " を採用しカメラを被写体に向けるだけで上手く動作する
- α6400の顔・瞳の検出精度は、(X-T30よりも)遥かに高い
- X-T30の動画性能は、クロップなしの4K30pで、ローリングシャッターは遥かに少ない
結論
- 富士フイルムは、素晴らしい画像品質、一般的に上手く設計が施されたボディを実現し、飛びっきり価格に見合うカメラである
- AFシステムは、顔認識が弱点であるものの、ほとんどすべての状況に対応できる
- 動画は本当の目玉機能と言って良く、品質とコントロールにおいて、これまで高価なカメラにあった機能を搭載している
- X-T30は間違いないカメラで、我々がテストしてきたミドルクラスのカメラのでベストな1機種である
富士フイルム X-T30 vs ソニー a6400
DPReview TVの方では、X-T30とα6400を直接比較した動画を公開。レビューというよりは、買物指南といった感じでしょうか。かなりざっくり抜き出してみると…
コントロール性能はX-T30の方を評価していますが、やはりAFシステムに関してはα6400の方が優れている模様。色再現性能(色味)は、ソニーが改善してきているとしながらも富士フイルムは素晴らしい色味であると評価。富士フイルムは色味、ソニーはシャープネスといった感じでしょうか。レンズラインアップの面も、現在ソニー APS-Cレンズラインアップが手薄な事もあって富士フイルムに分があると見ています。