富士フイルム「GF30mmF3.5 R WR」発表 GFX最大ファームウェアも公開
富士フイルムが、GFXシステム 中判ミラーレス対応 広角単焦点レンズ「フジノンレンズ GF30mmF3.5 R WR」を正式発表しました。35mm換算24mmの広角単焦点レンズで「GFX100」が搭載する1億画素センサー性能をフルに引き出す光学性能を実現しているとアピールしています。加えて富士フイルムは、GFXシリーズ史上最大のファームウェアアップデーも公開しました。
発売時期は2020年7月下旬で希望小売価格は227,000円+税とのこと。予約受付開始は7月3日(金) AM10:00ととなっています。
「GF30mmF3.5 R WR」基本スペック
- レンズ構成 : 10群13枚 (非球面レンズ2枚、EDレンズ2枚)
- 焦点距離 : 30mm (35mm換算 24mm)
- 画角 : 84.7°
- 最大口径比 : F3.5
- 最小絞り : F32
- 絞り形式 : 9枚
- 最短撮影距離 : 32cm
- 最大撮影倍率 : 0.15倍
- サイズ : ø84mm × 99.4mm
- 質量 : 510g
- フィルターサイズ : ø58mm
元々レンズロードマップ上で予定されていたGFレンズでコンパクト設計ながらも被写体の細部までとらえる圧倒的な描写力を目指した広角単焦点レンズの模様。プレスリリースで富士フイルムは、ストリートスナップや風景写真用途を提案しています。
レンズ構成図
レンズ構成は10群13枚で、非球面レンズ2枚とEDレンズ2枚を使用する事により、球面収差や色収差などを徹底的に抑制する事で圧倒的な描写力を発揮するとのこと。もちろん防塵防滴耐低温仕様で、インナーフォーカス方式を採用する事で高速・静音・高精度AFを可能にしているとプレスリリースに掲載。フォーカスブリージングも0.05%に低減し動画用途にも配慮している事が伺えます。
MTF曲線
レンズはサブミクロン単位の精度で加工し、超高解像性能と豊かな階調再現性能を実現する最高級レンズである事を謳っています。ちなみに希望小売価格は227,000円+税となっていて「GF45mmF2.8 R WR」と同価格帯。製品ページには公式サンプル画像も掲載されているので仕上がり具合が確認できます。
大きく分けて5項目の機能強化・改善ファームウェアアップデートとなっています。バージョンは「GFX 50S Ver.4.00」「GFX 50R Ver.2.00」 「GX100 Ver.2.00」とのこと。
独自の色再現による卓越した画像技術を拡充
- フィルムシミュレーション クラシックネガ … 3機種搭載
- フィルムシミュレーション ETERNAブリーチバイパス …「GFX100」に搭載
- GFX100のスムーススキンエフェクト …「GFX 50S」と「GFX 50R」に搭載
- カラークロームブルー …「GFX100」に搭載
オートフォーカス性能の改善
- GFX100 … 低照度-5EVの環境下でも高速・高精度な位相差AFを実現
- GFX 50S・GFX 50R … AF-S時低輝度優先AFモードを新たに追加
- 顔・瞳AF性能が改善 … 3機種改善
- フォーカスブラケティングにオートモード追加 … 3機種追加
顧客の要望に応えた機能
- テザー撮影時、PCから静止画撮影の露出条件(シャッタースピード、絞り、ISO感度、露出補正)の設定が変更可能に … 3機種対応
- カメラ内で設定したレーティング情報が一般的なソフトウェアでも見る事が可能に … 3機種対応
- SDカードの1フォルダの保存可能上限枚数が、9,999枚まで可能に …「GFX 50S」と「GFX 50R」
USB通信による動画撮影の制御がジンバル・ドローンから可能に
- 「GFX100」に対応したジンバル・ドローンを組み合わせる事で動画撮影の開始・終了、動画撮影の露出条件(シャッタースピード、絞り、ISO感度、露出補正)の設定、マニュアルフォーカスのピント調整が制御可能に
「GFX100」でRAW動画データ出力可能に
- HDMI経由で4K30p 12bit RAWデータ出力が可能に
- ATOMOS社製「NINJA V」にApple ProRes RAWとして記録可能
ラインアップしている現行モデル3機種すべてに強化ファームウェアアップデートの登場です。 フィルムシミュレーション追加やAF性能の改善は多くのGFXユーザーに恩恵があり、ジンバル・ドローンによる制御やテザー撮影時の設定変更など業務的な用途における改善も含まれています。あと「GFX100」で動画RAW出力が可能に。「GFX100」で動画撮影するユーザー層は限られてくると思いますが、動画RAW出力が徐々に一般化しつつある事が伺えます。