富士フイルム「現時点でシネマカメラ開発の予定はない」「WOWな商品開発に取り組む」
マップカメラが、富士フイルム イメージングソリューション事業部 商品企画グループマネージャー 渡邊淳 Xマウント10周年 インタビュー動画を公開しました。個人的に興味深かったポイントをピックアップしてみたので一緒に見てみましょう。
「X-H2S」の動画性能の話の流れで富士フイルムはシネマ市場の参入・シネマカメラの開発の予定はあるのか?という質問に対して渡邊氏は以下のように語っています。
現時点でシネマカメラ開発の予定はない
いまのところ予定はないのですが、今回「X-H2S」でかなり動画性能・機能を含めて向上してるので、まずは皆さんが実際に「X-H2S」を使用した評価・反応を見ていきたいと思っています。
やはり " 動画 " だけではなく一緒に " 静止画 " も撮る、逆に " 静止画 " を撮っている方は " 動画 " を撮る、かなり動画と静止画が融合してきていると感じているので、こういう「X-H2S」のようなハイブリッドカメラが今後のトレンドに、シネマ専用カメラではなくハイブリッドなカメラもメインストリームなると感じています。
富士フイルムは、放送や映画業界に向けてPLマウントやEマウントの業務用レンズやシネレンズを展開しており、他社マウントのレンズを開発する事は考えているのか?という質問も飛び出します。
現時点で他社マウントレンズ開発の予定はなく、自社マウントレンズに注力する
実際、我々は放送・映画用のレンズを開発しているので、この後発売を予定している「XF18-120mmF4 LM PZ WR」動画用ズームレンズはかなりシネマ適正というかノウハウを取り入れた1本となっています。シネマレンズ開発方面もやっている強みを今回出せたのかなと思っています。
違うマウントのお話ですが、まだまだレンズのラインアップが足りないところやレンズ性能を上げなければいけない所がまだまだ残っているので、まずは自分達のラインアップに集中していきたいと思っています。
(他社マウント要望の)お声は非常に嬉しいというか、(フジノンレンズを)評価していただけれているのかなと思います。
最後に渡邊氏がXマウント10周年を迎えるのにあたってメッセージを送っています。
Xマウント10周年 渡邊氏のメッセージ
これまで我々どもの「Xシリーズ」をご愛顧いただき本当にありがとうございます。これからも皆さんのご期待に応え " これなら是非買いたい " と言っていただけるように私を含め開発陣一同で " WOW " な商品を出せるように取り組んでいきたいと思っているので引き続き注目していただければ有難いと思います。今度ともどうぞよろしくお願いいたします。
「X-H2S」の改善点と富士フイルムの取り組み方
「X-H2S」の魅力もたくさん語っており、動画性能に関しては性能向上だけでなく " ProRes " に対応した事を特長の1つに挙げ、静止画はISO高感度耐性の向上や進化したAF、高速連写性能の向上、電子シャッター時のローリングシャッター現象は問題のないレベルに仕上がっているとのこと。
加えて「X-H2S」のボタン・ダイヤル類も改良が加えられており
- 初めてゴム・キーを採用しボタンは、しっかりリアクションあるフィーリングに
- AF-ONボタンも押しやすくなっている
- コマンドダイヤルは節度感あるしっかりしたクリック感
- シャッターボタン(フェザータッチシャッター)のフィーリングも改善
- グリップの形状も改善
富士フイルムは、新型カメラを開発する度に操作性の改善を施すそうで今回の「X-H2S」は細かい部分を含めると約20箇所程度の改善を加えているとのこと。