ニコン COOLPIX A は、撮影すると小さなデジタル一眼レフに感じるカメラ
Ming Thein が、ニコン COOLPIX A のレビューとサンプル画像を掲載しています。COOLPIX Aは撮影していると小さなデジタル一眼レフのようにに感じる機種で、センサーに専用設計されたレンズの組み合わせで画質も素晴らしいと評価しています。…が、最大のマイナスポイントとしてAFスピードの遅さを挙げています。
- ニコンがついに大型センサーを搭載したコンパクト市場に参入した
- このCOOLPIX Aは、28mm F2.8の固定レンズにソニー製1600万画素 DXセンサーで構成されている
- D7000とは異なりD800EやD7100ようにローパスレス仕様である
- 高速連射は14bit RAWファイルを4コマ/秒、フォーカスシステムはコントラストAF
- 使用してて不満に感じるところがある…
- a : 価格が高い
- b : もっと明るいレンズを
- c : 遅いAFスピード
- d : 新型2400万画素センサーが採用されず、1600万画素センサーが採用されている
- 加えて外付けファインダーやフードなどのアクセサリーも非常に高価だ
- COOLPIX Aの本体価格は、富士フイルム X100S、シグマDPシリーズと同じぐらいの価格帯で、ライカ X2やソニー RX1より安価な価格帯である (まあライカは赤いマークが付いただけで高価になるし、RX1はフルサイズセンサーが搭載されている)
- ペンタックスリコーもAPS-Cセンサーを搭載したGRを発表し、AFスピードが0.2秒らしいが実際使ってみないとどのぐらい速いか分からない
- GRシリーズは昔から使い易いマニュアルフォーカスを実装していて、GRが使用可能になればCOOLPIX A vs GR 対決をしてみようと思っている
- COOLPIX Aのブラックを購入したのだが、ボディはプロ仕様のデジタル一眼レフ並のスパッタ塗装で仕上げられている
- マニュアルフォーカスリングはややラフに感じる
- コンパクトなポケットサイズで、レンズも迅速に出し入れ可能である (レンズを繰り出さなくても撮影した画像を確認することもできる)
- 最大のマイナスポイントは、AFスピードの遅さにある
- たまにAFが速い時もあるのだが、基本AFは遅く、オリンパス OM-D E-M5や富士フイルム X20のようなフォーカスの喰い付きの良さはない
- 主観的な感覚になってしまうが、ライカ X2やGRD IIIと同じぐらいのAFスピードで
- まあ高速では無いが、露出が良好なシーンで必要充分なAFスピードであるともいえる
- Fn1にAFを割り当てている
- 実際使い始めると小さなデジタル一眼レフという感じで、使い勝手の視点で見ればD7000からD800の間に位置するカメラに感じる
- メニューや使い勝手もニコンのデジタル一眼レフと同じ
- 背面液晶を使用した撮影スタイルと大型センサーを搭載している割には、500~600枚は撮影可能で日常的な使用範囲ではバッテリー寿命は良いように感じる
- 動画撮影は、モードダイヤルもボタンも設定項目が無くで手間が掛かり動画撮影中に静止画も撮影できない
- 画質は、センサーに最適化されたレンズが組み合わされた専用設計で驚くほど素晴らしい描画である
- 開放から隅々までシャープな描画
- 色収差も非常に制御されている
- なぜニコンは2400万画素センサーを採用しなったのか? それは手振れ補正機構が採用されておらず使用感以上にシャッタースピードを稼ぐ必要があり、この1600万画素センサーでも等倍でブレのないシャープな画像を得る為に1/50秒は稼がないといけないことが分かった
- まあ等倍の解像度の高さを求めるならFoveonのようなセンサーになるのだが
- ISO高感度耐性は、ISO3200までは常用可能で、ISO6400は非常時と思ったほ方が良い
- もちろん色味とダイナミックレンジも素晴らしい
- やはりローパスレスの恩恵でディテールや解像度は向上している
かなりボリュームのあるレビュー記事でざっくり抜き出してみました。辛口な部分もありますが、描画はニコンらしい仕上がりになっているようです。あとファームウェアアップデートで強化できる箇所も色々あるそうで、GRシリーズのようなファームウェアアップデートを期待しているそうです。
価格コムのトレンドニュースで「APS-Cセンサー搭載の高級コンデジ「COOLPIX A」は高嶺の花で終わるのか?注目度と売れ行きが比例しない理由」という記事も掲載され、先日ペンタックスリコーからAPS-Cセンサーが搭載された意欲的な GR も発表されて、すでにCOOLPIX Aの踏ん張りどころ(?)という側面も伺える印象です。