DxOMarkが、Nikon Df のセンサースコアを公開
DxOMarkが、Nikon Dfのセンサースコアとレビューを掲載しています。ISO高感度耐性はこれまでの最高スコアで、スペック的にベースはD600、センサーはD4から移植したカメラでそれ相応のスコアを叩き出しているものの、このレトロスタイルに疑問を感じている(?)レビューとなっています。
- レトロスタイルのNikon Dfはフイルムカメラを連想させるボディだが、多くのダイヤル&ボタンを配置し、高感度に強い最新1600万画素CMOSセンサーを搭載している
- スコットランドで撮影されたティーザームービーは一部で論争を巻き起こし、ついに10月に発売されたのである
- 中身は本格的なデジタルカメラであるものの、外観は70/80年代のニコンのフィルムカメラを彷彿とさせる機種なのだ
- D610からマルチCAM 4800オートフォーカスセンサーモジュールを採用した39点AFシステムを移植し、D4が採用している1600万画素センサーも搭載している
- ISO50~204800(拡張)まで対応しているが、最高シャッタースピードは1/4000秒に抑えられ、フラッシュ同調シャッタースピードは1/200秒となっておりプロ仕様として見た場合物足りない箇所もある
- Nikon Dfの総合スコアは " 89 " で総合ランキング 11位にランクインし、ISO高感度耐性においては1位を獲得しているのだ
- スコア的にD4との差はわずかで、幸運にもD3Sの高感度耐性を上回っている (D3SのISO高感度耐性は、3253 ISO)
- 数値では差が付いているが、実際の使用感はDfもD3SのISO高感度耐性は同等と思われる
- 色深度(Color Depth)は総合18位で、ペンタックス 645Dと同じスコアだが、ソニー α7Rの方が良好で(25.6 bits)ある
- ダイナミックレンジ (Dynamic Range)は総合32位で、ソニー NEX-6のちょうど上に位置するスコアである
- ニコン D4と比べてみると、各スコアを見ても分かる通り非常に似た値で、両機ともに同じセンサーユニットを採用していると思われる
- D4はもはやISO高感度耐性カメラとして唯一の選択肢ではないのだ
- ニコン D700ユーザーは後継機を訴えていたが、このDfはその潜在的なユーザーの思いと合致しない機種なのも確かである
- 数値的にニコン D800は低感度であれば、Dfよりも高画質を提供する可能性を秘めている
- 全体的にD800はDfよりも+1/3段優れているが、これはD800の解像度のアドバンテージがあり、ISO高感度耐性においてDfが優れていていて、とくに高感度時のダイナミックレンジはノイズにおいて優秀である
- キヤノン EOS 5D Mark IIIと比べると明らかな差があり、DfはISO100時の画質は+2/3段優秀で、色味は1/3段分の差がありISO800以降は1段分差が開いていく
- ダイナミックレンジは1.5Evsもの差があり、各ISO値においても1/2段分の差が開いている
- Dfのセンサーのダイナミックレンジは特にISO100~800の領域が良好で、ISO1600になってもEOS 5D Mark IIIよりも1/2段分良いスコアのだ
- Nikon Dfはニコンにとって変化球的なカメラで、D4が採用した最上級のセンサーを搭載し、より小型軽量なボディを実現したカメラである
- …が、このレトロスタイルの採用と使い勝手は、(現行のニコン機と比べて?)一歩後退している感じもする
- オールドレンズも使用可能
- 現状のままでは、DfはISO高感度番長であるが、D4とD600によってその立ち位置を追われるかもしれない
元々スペック的には、D600にD4のセンサーを搭載しただけの印象が強いカメラなので、数値至上主義のDxOMarkにとってはそれ程Nikon Dfの意味(?)を感じていないようなレビューな印象です。D4よりもISO高感度耐性は数値的に高いようですが、実際の使用感ではそれ程変わらないとも書かれていて、やはりこのコンセプトが気に入るかどうかで左右されるデジタル一眼レフのようです。
自分は、Nikon Df ユーザー体験イベントや店頭で触ったぐらいですけど、何気に操作フィールや撮影フィールは良い感じで、どこまで自己満足感に浸れるかでこのカメラの価値は変わってくるな~と思いました。