ニコン 35mm f/1.8G ED は、高いレベルの光学性能を実現しているレンズ
DxOMarkが、ニコンの大口径単焦点レンズ AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED のレビューとレンズスコアを掲載しています。総合スコアは、ニコン 35mm F1.4Gと同じ " 36ポイント " で、解像度はそれを上回る " 27P-Mpix " を実現していてFXレンズとして価格を抑えたレンズながらも、それより上のF1.4ラインに光学性能的に挑戦しているレンズであると評価しています。
- 総合スコアが " 36ポイント " で、Nikon D800Eで使用できる同じ焦点距離のレンズの中で、ベストなパフォーマンスを発揮するレンズのひとつである
- 解像度(Sharpness)は " 27P-Mpix " で、開放時コーナーはわずかに柔らかい描写になるが、かなり解像度の高いレンズなのだ
- F2.8まで絞ればフレーム全体がシャープになり、F11まで回折現象は起こらない
- 透過率(Transmission) と 歪曲(distortion) と 周辺減光(vignetting)は許容範囲内のスコアであるが、特殊分散レンズ(EDレンズ)が色収差を予想よりも少しだけ抑え切れていない
- 昔のフイルムレンズと比べてみると光学的に優れたレンズであることが分かる
- 高い評価を受けている Nikkor AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G と比べてみると、価格差がかなりあるのに解像度(sharpness)を凌駕していて切れ味抜群のレンズなのだ
- 35mm F1.8はF値全域ですぐれた光学性能を発揮している
- シグマのArtレンズ 35mm F1.4 DG HSMと比べてみると、(総合スコアでは差を付けられているものの)解像度においてニコン 35mm F1.8は良い線いっている…が、同じ絞り値で比較していくとシグマ 35mm F1.4がフィールドの90%以上かなりシャープな光学性能である事には違いない
- シグマ 35mm F1.4は周辺減光が顕著なレンズであるが、(少し)絞るだけですぐ解消され、適切に色収差を制御しているレンズなのである
- ツァイスは35mm F1.4をラインアップしているが、ツァイス 35mm F2.0はニコン 35mm F1.8と近いF値で価格も比較的近いレンズで比べてみた
- スコア的に良く似た傾向のレンズだが、ツァイスレンズの方が色収差に関して上手く制御している傾向である
- ニコンは、50mm F1.8を皮切りに価格を抑えたF1.8単焦点レンズを85mm、28mmそして今回 AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED を立て続けに市場投入している
- 35mm F1.8はすべてにおいて高いレベルの光学性能を実現しているレンズ
- このF1.8ラインの単焦点レンズラインアップは、自社のさらに大口径のF1.4ラインに光学性能的にも挑戦していると言える
- レンズ購入にあたって価格や重量もポイントであれば、この35mm F1.8はストリートスナップやドキュメント写真を撮るにあたって、お勧めのレンズと言って良いのではないだろうか
ざっくり抜き出すとこんな感じでしょうか。このF1.8スタートのFX対応 単焦点レンズは、比較的安価な価格設定で、D610などでフルサイズデビューしたユーザーが購入し易いレンズですが、光学的にもかなりF1.4レンズに迫るレンズに仕上がっているようです。
すべての数値が上回っている訳ではないですが、とくに解像度は明らかに上回っているので、解像感重視のユーザーさんで、F値もF1.8でOKで、描画自体好みであれば候補に挙げて良いレンズに感じるレビュー記事になっています。