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ニコン「Z50 IBIS非搭載は、小型軽量ボディを優先したため」「Zユーザー層を広げていく」

Amateur Photographerが、英国ニコン シニアコマーシャルプランニングマネージャー Rob Harmon氏 と ニコンスクール トレーニングマネージャー Neil Freeman氏に話を伺った Nikon Z 50 インタビュー記事を掲載しました。

個人的に興味深かったポイントをかなりざっくりまとめてみました。

「Z 50」にボディ内手ブレ補正機能(IBIS)が搭載されていない理由

大きく2つの理由を挙げていて、「Z 50」は多くの機能を小型ボディに詰め込む必要があり、IBISを搭載するとサイズとフォームファクターを犠牲にする事になり設計上の理由でIBISが非搭載になった事を語っています。もう1つは、このカメラの立ち位置と価格帯で、(このレベルのカメラを購入する)ユーザーは、愛好家レベル製品に搭載されているIBISが「Z 50」に搭載される事に期待していないと考えているコメント。最終的にレンズ内手ブレ補正(VR)で対応していく事を決めたそうです。

Z DXレンズラインアップ拡充の可能性

今回Zレンズロードマップも更新されましたが、現時点でレンズロードマップで予定しているZ DXレンズは18-140mmのみとなっています。インタビューでもZ DXレンズを拡充すると明言はしておらず、常にコンシューマーのニーズを調査し続けているとコメントにとどまり、Z DXレンズは " Z FXレンズ " ほど拡充する計画は無さそうな印象。FTZマウントアダプターでFレンズも使用できるとも語っています。

ニコンの戦略は、ミラーレスとデジタル一眼レフ(DSLR)の両立

インタビューの中で何度かデジタル一眼レフに対する質問があり、以前と変わらずミラーレスとデジタルい一眼レフを両立していく方向性の模様。光学ファインダーやバッテリーライフの長さを理由にデジタル一眼レフを使用するユーザーが存在する事と、動画用途とボディサイズでミラーレスに移行しつつある動向も語り、双方の製品を並行して展開していくとのこと。今後もミラーレス・デジタル一眼レフに投資していく見通しも語っています。

ラインアップ的に「Z 50」の上下に位置するカメラが登場する可能性

この質問に否定しておらず、可能な限りZユーザー層を広げ、広範囲に渡り製品群を開発していくと語っています。我々は両システムに密接に関わっており、我々の戦略はミドルからハイエンド製品開発に注力していく事に変わりはないとコメント。

「Z 50」について

「Z 6」から機能を継承つつ、お手頃価格である事が非常に重要で、それを実現できたと考えているとコメント。USB Typ-C 非搭載もやはり小型軽量化のためで、背面モニタ上にタッチキー(タッチボタン)を採用したのは背面ボタンを減らすためで、スマートフォンユーザーを意識し、片手でアクセスし易く使い易い仕様の模様。「Z 50」のセルフィーモードは、チルト式モニタを下方に180°展開するスタイルで、三脚などが干渉してしまう問題に対して、手持ちで撮影を行う事を前提にしており設計的に最良の妥協であると語っています。

あとZマウントならではの光学的な優位性と「Z 6」から継承した描画エンジン " EXPEED 6 " との組み合わせによる画質の高さと、低照度耐性の高さを小さなボディで実現している事もアピールしています。