ニコン「Z 50mm f/1.2 S」は、価格を正当化できる高い性能と個性を持ち合わせたレンズ
ePHOTOzineが、ニコンのZマウント 大口径標準単焦点AFレンズ「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」レビューとサンプル画像を掲載しました。「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」は、卓越したシャープネスを実現し、色収差・歪曲・フレアなどゼロに近い値で、この価格を正当化するだけの充分な性能と個性を持ち合わせたレンズであると評価しています。
NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの長所
- 卓越したシャープネス
- 実質的にゼロと言って良い色収差(CA)
- 素晴らしいフレア耐性
- 素晴らしいハンドリング
- 高品質な造り
- カスタム可能なL-Fnボタン
- 光源の美しい表現
- 歪曲はほとんど無い
- 美しいボケ味
NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの短所
- 高価な価格設定
- かさばるボディサイズ
5つ星満点を獲得し " エディターズ・チョイス " に選出しています。「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」は、ニコンZシステムにおける最高品質の素晴らしい標準レンズであると選出理由を挙げています。
ニコンZシステムにおける非常に高価格帯の標準レンズにおいて「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」は、「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」ほどF値は明るくないが、値段はその何分の1かで提供しているレンズであると解説。※希望小売価格 : 50mm f/1.2S 309,320円(税込) | 58mm f/0.95 S Noct 1,265,000円(税込)
性能面でこの2本のレンズは非常に良く似た傾向で、(撮影した)画像に違いが現れるのかどうか確信はないと説明。F0.95のF値が必要ない場合は、この新型F1.2レンズを使用する事でかなりレンズ資金を節約できると指摘しています。※直訳すると " 疑わしい " となりますが、" 確信はない " と意訳しました。
最高品質レンズを製造するにあたって、構造品質・寿命・絶対的なパフォーマンスにおいて違いはあるものの、50mmレンズ群すべてかなり良い感じに仕上がっていると前置きし、写真家は時に非常に高価格帯の高品質レンズを購入する事があるが、それは彼らが独自スタイルを表現するための、ある種の試みであると購入動機も解説し、それを " レンズの個性 " と表現しています。※少し意訳しました
「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」は、この価格を正当化するだけの充分な性能と個性を持ち合わせたレンズであると結論付けています。
MTFチャートを掲載していて…
- 50mm 中央部 … F1.2~F8まで卓越し、F11~F16まで素晴らしい
- 50mm 周辺部 … F1.2~F2まで素晴らしく、F2.8~F8まで卓越し、F11が素晴らしく、F16が非常に良好
掲載されているMTFチャートを見ても中央部・周辺部ともに高いレベルのシャープネスを実現している事が確認できます。ピークはF2~F5.6あたりでしょうか。カメラ内補正をオフにして計測した色収差チャートも掲載しており、中央部・周辺部とも " ほとんど無い " レベルであると判断しています。一応さらに画像編集ソフトで補正可能としていますが、それが必要なのかどうか疑わしいとコメント。
歪曲は、+0.16%の糸巻型歪曲が存在するとのこと。実質的に直線と言って良い値であり「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」と同じ様に多くのマクロレンズに挑戦する値であり、建物を撮影しても周辺部でさえ直線である事を解説しています。
フレア耐性も優秀で非常に厳しいシーンでもフレアは通常目にする事はないとのこと。周辺減光はF1.2レンズだけに開放時は明らかに-2.4stopあるみたいですが、F2.8まで絞れば-0.8stopに軽減され一般的なレベルになる模様。あと正確なAFも評価しています。