ニコン 秋の決算発表 上期(4月~9月)にレンズ交換式カメラ37万台、レンズ61万本を売る
ニコンが、2023年3月期 第2四半期 (2022年7月~9月) 決算発表を行いました。上期実績 (2022年4月~9月) を掲載しており、ニコン映像事業の上期実績を見てみましょう。
ニコン映像事業 上期実績 (2022年4月~9月)
- 売上収益 … 1,145億円 (前年比 +253億円)
- 営業利益 … 222億円 (前年比 +97億円)
- レンズ交換式カメラ … 37万台 (前年比 -2万台)
- 交換レンズ … 61万本 (前年比 -5万本)
- レンズ一体型カメラ … 7万台 (前年比 -6万台)
売上高・営業利益ともに前年上期を上回り、好調である事が伺えます。販売台数自体は、おそらくコロナの影響で生産台数が限定的で利益率が高い機種を優先したと思われ、数が出る初級機の生産を絞った事で減少していますが、増収増益となっています。加えて " 円安効果 " による恩恵もある模様。
2022年8月に動画撮影時の使いやすさを追求した「Z シリーズ」最小・最軽量のミラーレスカメラ「Z 30」を発売するとともに、フラッグシップモデルのフルサイズミラーレスカメラ「Z 9」の販売が好調に推移し、中高級機の売上げを伸ばしました。また、円安効果による好影響もありました。
これらの結果、当事業の売上収益は1,145億67百万円、前年同期比28.4%増、営業利益は222億70百万円、前年同 期比77.1%増となりました。※決算短信より
上記のようにニコンは決算短信で映像事業実績を解説しています。加えて「映像事業においては、デジタルカメラ市場は半導体不足等による部品調達問題が改善し、出荷数量に回復傾向が見られました。」と掲載しており、徐々に生産状況は回復しつつある模様。
ニコン映像事業 通期見通し (2022年4月~2023年3月)
- 売上収益 … 2,300億円 (前年実績 +518億円)
- 営業利益 … 330億円 (前年実績 +140億円)
- レンズ交換式カメラ … 70万台 (前年実績 ±0)
- 交換レンズ … 125万本 (前年実績 -2万本)
- レンズ一体型カメラ … 10万台 (前年実績 -9万台)
前回決算時の通期見通しから上方修正しており、販売台数はほぼ据え置きながらも売上高2,300億円、営業利益330億円を見通しています。ニコンは数年掛けて売上1,500億円でも利益が出る構造改革を行い去年ぐらいから安定した黒字状態に。ただし世界市場のレンズ交換式カメラの販売台数を540万台と見通しおり、その内の70万台がニコンと考えると、少し寂しい気もします。
ニコンは、 部品調達制約が解消に向かい市場規模は拡大すると見込んでおり、引き続き利益率の高い中高機種へ注力していく事を明らかにしています。上記のプレゼン画像にある " 平均販売単価の向上 " の表現に " 値上げ " も含まれているのかどうか気になるところ。