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ニコン 2025年夏のQ1決算発表 映像事業 販売は好調だが為替と関税の影響で減収減益

ニコンが、2026年3月期 第1四半期 (2025年4月-6月実績) 決算発表を行いました。映像事業の販売自体は好調を維持するも、為替と関税の影響で減収減益(前年同期比)とのこと。映像事業の通期見通しも関税の影響を織り込んで減収減益を見通しています。

映像事業
映像事業においては、新製品「Z5II」や「Z50II」等を中心としたミラーレスカメラ及び交換レンズの販売は好調に推移しましたが、製品ミックスの変化や為替影響による平均販売単価の下落に加え、関税影響もあり、減収減益となりました。※決算短信(PDF)より

決算発表

映像事業 2025年4月-6月 実績 ※()は前年同期比

  • 売上収益 … 800億円 (-37億円)
  • 営業利益 … 110億円 (-68億円)
  • レンズ交換式デジタルカメラ … 27万台 (+4万台)
  • 交換レンズ … 37万本 (±0万本)

ニコンの映像事業は、為替と米国相互関税の影響を受け、前年同期比で減収減益である事が分かります。カメラとレンズの販売台数は失速していません。決算短信に " 製品ミックスの変化 " と表現しており、具体的にどういう変化なのか気になるところ。

決算短信の方に地域別売上収益も掲載されているので映像事業の地域別売上収益も見てみましょう。表の売上収益は百万単位で表示しているので、一般的な表記に直してリストアップしました。※欧州 : 英国、フランス、ドイツ / その他 : カナダ、アジア、中東、オセアニア、中南米

地域別売上収益

映像事業 地域別売上収益 ※2025年4月-6月

  • 日本 … 74億3,900万円
  • 米国 … 193億9,900万円
  • 欧州 … 153億6,700万円
  • 中国 … 221億4,100万円
  • その他 … 156億8,800万円

稼ぎ頭が中国市場で米国→その他→欧州→日本市場が続きます。ニコンカメラ&レンズは米国市場において8月以降の関税の影響をどのくらい受けるのか気になるところですが、ニコンはそれを織り込み通期見通しを下方修正しました。

通期見通し

映像事業 2025年4月-2026年3月 通期見通し ※()前回の見通しと比べて

  • 売上収益 … 2,870億円 (-80億円)
  • 営業利益 … 320億円 (-80億円)

前回の通期見通しと比べて " -80億円 " 下方修正しています。前年度 (2024年4月-2025年3月) 映像事業は、売上収益 2,953億円 / 営業利益 413億円 だったので、前年度と比べて今年度は 売上収益 -83億円 / 営業利益 -93億円 減収減益を見通している事になります。※2025年8月7日時点の見通し

上記のプレゼン資料を見ると " レンズ交換式デジタルカメラ市場は引き続き堅調に推移すると見込むも、需要の変化により製品ミックスは下方へシフト " と表現しています。