オリンパス ED 12-40mm F2.8 は、PROシリーズだけの事はある光学性能
DxOMarkが、オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROのレンズスコアとレビューを掲載しています。12-40mm F2.8 PROは安価なレンズではないが、パナソニック 12-35mm F2.8だけではなく、APS-C対応 F2.8通しのハイグレードズームレンズにも勝負を挑めるズームレンズに仕上がっていると評価しています。
- 12-40mm F2.8は、オリンパスがフラッグシップ機 OM-D E-M1と同時発表したプロ仕様標準ズームレンズで、パナソニック 12-35mm F2.8に対する待望のオリンパスの対抗レンズなのだ
- 35mm換算 : 24-80mmの焦点距離で、F値はF2.8通しのスペックを誇り写真家や映像作家にアピールするレンズに仕上がっている
- 加えてMFクラッチ(マニュアルフォーカス・クラッチ)で瞬時にマニュアルフォーカスに切替が可能になっている
- リニアモーターによる高速AF、防塵防滴耐低温仕様、9群14枚で構成されたレンズで、光学性能を高めながらも重量は382g、長さを84mmに抑えている
- オリンパス OM-D E-M5で測定したが、総合スコアは " 19 " でパナソニック 12-35mm F2.8と同じ数値で、マイクロフォーサーズ ズームレンズランキングの中で同率首位のスコアを叩き出している
- …が、解像度(Sharpness)は、12-40mm F2.8は " 9 " でマイクロフォーサーズ ズームレンズランキングで2位なのだ (パナソニック 12-35mm F2.8は "10 " で1位)
- 解像度 (Sharpness)は全体的に良好で、周辺減光(vignetting)と色収差(Chromatic Aberration )はこの手のズームレンズとして良く制御されているのだ
- …が、歪曲に関しては、12~18mmの焦点距離で想定している以上の数値が出たのである
- オリンパス 12-40mm F2.8 と パナソニック 12-35mm F2.8のスコアを比べてみると、非常に似通った光学品質であることが分かる
- …が、テレ側の中央付近の解像度はパナソニック 12-35mm F2.8の方がわずかに高く、特にワイド側の焦点距離ではオリンパス 12-40mm F2.8の方が均一性のある光学性能なのだ
- より大きなセンサーに対応しているF2.8通しのズームレンズと比べてみると、オリンパス 12-40mm F2.8は、シグマ 17-50mm F2.8 と キヤノン 17-55mm F2.8 と同等のスコアを叩き出しているのが分かる
- オリンパス 12-40mm F2.8の解像度(Sharpness)がこの2本より若干低い値になっているが、これはテストに使用したオリンパス OM-D E-M5とキヤノン EOS 70Dが搭載しているセンサーの画素数の差は考慮しなければならない
- 歪曲(Distortion)は、APS-Cレンズモデルの方が小さい値であるが、その他すべての項目で12-40mm F2.8は遜色ないスコアを叩き出している
- オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROは本当に良いレンズで、光学性能的にパナソニック 12-35mm F2.8やハイグレード APS-C 対応レンズなどの対抗レンズに余裕で勝負を挑めるレンズに仕上がっている
- だが、このレンズは決して安価なレンズではないのだ
すでに国内外でこのオリンパス 12-40mm F2.8 PROのレビュー記事は色々登場してきていますが、その評価を裏付けるようなレンズスコアなようです。
よく全域単焦点レンズのような描画とか、F2.8通しならではのボケ味の良さとか、プチマクロ撮影ができる撮影最短距離など、色々評価されているレンズですが " プロフェッショナルレンズシリーズ " の第1弾でマイクロフォーサーズユーザーであれば一度は使ってみたくなる1本に仕上がっている印象です。