OLYMPUS Photo Festa 2019で分かった事 聞く事が出来た事
2019年10月20日に名古屋で開催された「OLYMPUS Photo Festa 2019」に行ってきました。トークステージで開発者が語った事や、会場のスタッフさんに直接聞く事ができた興味深い事を大きく3つに分けてまとめてみました。
OM-D開発者トークステージ
トークステージ中はタッチ&トライコーナーが空くので「OM-D E-M5 Mark III」を優先させ、開発者トークステージを全部聞けなかったのですが、最後の方だけ少し聞く事ができました。
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x ISO PRO」の開発は順調
「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x ISO PRO」の開発はかなり順調とのこと。最初のテスト機(プロトタイプ)を回している最中で凄まじい描画だそうです。今後 各イベントで展示している間は、開発が順調進んでいると思ってくださいとも軽くジョークも語っていました。
写りの良い小型軽量レンズも計画中
レンズロードマップを表示して超望遠ズームレンズも計画している事を語り、すべてのユーザーが野鳥を撮るわけではなく、大きいレンズだけでなく " 写りの良い小型軽量レンズ " も計画中である事を明らかに。「これ以上話すと怒られちゃう」とどのようなレンズなのか、ローンチ時期はいつなのか詳細を語る事はありませんでした。レンズロードマップ上で " Bright Prime Lenses | F値の明るい単焦点レンズ群 " を計画していて、このレンズの事を指しているのかどうか気になるところです。
レフ機との進化の度合いを比較しながら今後もミラーレス機の高速連写性能は進化していく事もアピール。あとソニーの代名詞となりつつある " 瞳AF " は、オリンパスが元祖である事も語り、今後の浸透させていく必要性がある模様。
「OM-D E-M5 Mark III」は原点回帰的な機種
オリンパスはフルサイズミラーレス機には行かず " マイクロフォーサーズ " で行く方向性ですが、今回のトークステージでも最後に米谷美久氏の名を挙げながらある意味 " 原点回帰的 " な機種のような事もコメント。製品開発は坂道を上り続けるようなモノだが、ユーザーの支えがあるから出来る事であるとトークステージを締めていました。最後の10~15分ぐらいしか聞けなかったのですが、それでも中身が濃い話で最初から聞いておけば良かったです。
オリンパスのデザイナーさんから聞いた話
OLYMPUS PEN デザインの10年を表現した年表が展示されていて、よく見ると2019年の後にさらっと描いたPEN-Fを意識させるデザイン画が展示されていてビックリ。近くにいたスタッフさんに「新しいPEN-Fが出るのですか?」と聞いてみたら、その方がこのデザイン画を描いたPEN-Fデザイナーさんで色々興味深い話を伺う事ができました。
PEN-Fは消滅していない。しかし新型機がすぐに出る事はない。
社内マップ的なものには「PEN-F」は残っておりPEN-Fが無くなる事はないと思いますと語り、ただしPEN-F新型機のプロジェクトは立ち上がっていない模様。「PEN-F」は通常のカメラのように2年ぐらいで後継機を投入するような機種ではなく、ライフサイクル的にもっと長いスパンを見た機種だそうです。上記のデザイン画に関しては、それほど大きな意味はないとのこと。「皆さんこれを見て聞かれるんですよ~。」とおっしゃってました。※公式サイトを見ると、この年表は夏にオリンパスプラザ東京・大阪で開催した " PEN10周年記念デザイン展 " で展示したモノのようです。
以前海外噂サイトで「PEN-F」はマーケティング的に思っていたより売り上げが伸びず後継機を躊躇していると言われていましたが、今回聞いた話では逆で「もっと長いスパンで売る予定だったが、予想以上に売れて無くなってしまった。」と状況を教えてくれました。
デザイン採用はコンペ方式
デザインはコンペ方式でデザイナーにとって毎回戦いと語り、「PEN-F」は最初のデザイン画から大きな変更はなく製品化された模様。「最近オリンパスの開発ペースが遅いのではないか?」と質問したところ、プロ仕様の製品はかなり時間が掛かるとのこと。レンズ開発を例に挙げ、寒冷地などで分厚い手袋をしたままボタンなど快適な操作性を実現し、かなり寒い場所から温かい場所に移動した時レンズボディ内が膨張する時もあり、そういう所を1つ1つ改善していく為に時間が掛かっているそうです。
親指付近は一等地
今回も「OM-D E-M5 Mark III」は右肩の少し下がった所に " ISOボタン " を配置していて、「上面に配置出来なくてこの場所になったのですか?」と聞いたところ、それは自分の間違いで親指付近は一等地とのこと。特にカメラ上面右肩付近の場所は一等地で、ボタン・ダイヤル類をどう落とし込むかで使い勝手が変わってくるそうで、右肩付近の配置はかなり練っている事が伺えます。
On/Offレバーは、ほぼ左肩が基準
On/Offボタンの配置(右肩/左肩)と可動式モニタ(チルト式/バリアングル式)に関しては、どちらを選んでもクレームや要望は出てくると悩みのタネの模様。「PEN E-PL10」はON/Offボタンなので右肩に配置しているものの、On/Offレバーの機種に関してはほぼ左肩が基準になりつつあるそうです。ラインアップを見てみると「OM-D E-M1X」「OM-D E-M1 Mark II」「OM-D E-M5 Mark III」はすべて左肩にOn/Offレバーが配置されています。
オリンパス OM-D E-M5 Mark III タッチ&トライ
タッチ&トライコーナーで自分の相手をしてくれたスタッフさんから聞いた話になります。「OM-D E-M5 Mark III」発表時に気になっていた事も教えてくれました。
USB Type-Cを採用しなかったのは、小型化を優先したため
「OM-D E-M5 Mark III」はUSB充電に対応しましたが、なぜか " USB Type-C " ではなく " B " で残念に思った方がいると思います。このポイントを聞いてみたところ、ボディの小型化を優先したとのこと。話によると、" USB Type-C " を搭載しようと思うとボディを大きくする必要があるようです。
会場で展示されていたカットモデルを見てみても、みっちりパーツが組み込まれている事が確認できます。ちなみに装着されているレンズは「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-450mm F4.0-5.6 II」になります。
- 10月20日(日) … 名古屋 ※終了
- 10月27日(日) … 大阪 梅田スカイビル ステラホール
- 11月02日(土) … 札幌 ACU-A 1614大会議
- 11月09日(土) … 福岡 エルガーラホール 大ホール
- 11月16日(土) … 東京 ルミネゼロ
「OLYMPUS Photo Festa 2019」は、大阪・札幌・福岡・東京開催を控えていて、今後様々な情報が登場するかもしれません。