オリンパス 映像事業(JIP) 動画志向カメラや監視カメラなど様々な市場を視野に
オリンパスの映像事業は日本産業パートナーズ(JIP)に売却し、9月中に最終契約を結び、2021年に新会社を立ち上げ復活を目指す予定ですが、東洋経済オンラインが、JIP マネージングディレクター 稲垣伸一氏に聞いた今後の方向性を掲載しました。
元々オリンパスの核となる事業は医療事業で、これまで映像事業は充分にリソースを割けておらず、中長期視点では、様々な市場参入に視野を入れているとのこと。
- マイクロフォーサーズ … 国内外に一定の市場があり、さらに深堀りする事でしっかりとした事業基盤が出来る事に期待
- 動画に特化したコンシューマー商品
- 監視カメラなどビジネス向け
記事中で上記の3つ挙げていて、B2Bビジネスも展開する方向性の模様。個人的には、ズイコーレンズがあるのだから、サードパーティ製レンズメーカーとしての動きも期待してしまいます。例えば " Eマウント ズイコーレンズ " とか。
一旦撤退する事はない
- 「VAIO」の時のように一旦海外市場から撤退する事はない
- 今後も主力市場である欧州など海外販売は続ける方針
- 工場など生産体制も議論中だが、ベトナムの主力工場を残すなど、「ファブレスにする予定はない」
生産工場は維持する方向性で、初年度に事業の黒字化を達成できればと抱負も語っています。どうやら生産工場自体も新会社へ移管する事が伺えます。
JIPは、今のところ外部企業などへ売却する予定なし : JIPは外部企業への売却は考えておらず、JIPのもとで再生復活への道を探ると伝えています。今後どうなるのか分かりませんが、少なくとも切り刻まれてブランド名だけ変な海外企業に買われてしまう事はなさそう。
だが、しかし…
人材と縮小し続けるカメラ市場
- 映像事業の人材すべてが新会社に移行するのか決まっていない
- JIPは、買収とともに優秀な人材を獲得するためにオリンパスと交渉中
- カメラ市場は、プロ・ハイアマ向け製品しか生き残れなくなってきており、マイクロフォーサーズでは厳しいアナリストの見方
すでにオリンパスは、数年前に映像事業の(優秀な)人材を他部門に移管済みのようで、JIPは優秀な研究開発人材を獲得すべくオリンパスと交渉中の模様。カメラ市場に詳しいアナリストの意見も掲載していて、マイクロフォーサーズでは厳しい事をパナソニックがフルサイズに注力し始めた事を例に挙げて指摘しています。あと「VAIO」の時のように単純にコストを削減してしまうと、監視カメラなど新事業に参入する規模を保てないと厳しい見通しもコメント。
オリンパス映像事業の復活は、日本産業パートナーズ(JIP)の手腕にかかっています。 かなり興味深い記事なので、興味のある方は読んでみる事をお勧めします。