OMデジタル MFT宣言 フラッグシップ機を含めロードマップは計画通りに 我々は自由
CP+2021オンラインが開催されOMデジタルソリューションズがCTO 片岡摂哉氏による「オリンパスを受け継ぐ、OMデジタルソリューションズの想い」をYouTubeに公開しました。
OMデジタル所信表明
- オリンパスから独立する事になったが、顧客に魅力的な製品を手に取り続けてもらうための独立
- 日本産業パートナーズ(JIP)のサポートの元でこれまでの計画通り、新製品の開発・販売を行っていく
マイクロフォーサーズ宣言
- 我々は今後もマイクロフォーサーズ・システムを継続する事を約束する
- 会社が変わり、社名も変わったが、根底にある開発思想は引き継がれる
- 「OM」や「PEN」を開発した米谷の思想は、フィルムからデジタルそしてミラーレスになっても脈々と受け継がれれている
- 新社になってもこの思想に基いてマイクロフォーサーズ・システムを拡充していく
OMデジタル 社名の由来と製品構成
- 社名に " OM " と付いたからといって「OM-D」に特化する訳ではない
- 「PEN」「Tough」「ICレコーダー」をはじめ主に海外で「プロフェッショナル・ディクテーション製品 (医療・法律・財政・政府関連ソフトウェア)」も継続する
- 「OM」とは、私達のアイディアを象徴する原点
- 「OM」とは、常に挑戦し、新しいものを生み出す姿勢
- 「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」は、そんな私達の思想とこだわりを具現化し製品で、予想以上の反響と受注を受けた事を本当にありがたく思う
- 我々の思想とシステムを多くの顧客に支持していただている証であり、大きな自信となっている
ロードマップは計画通り
- 「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」のお届けまでに時間をいただいているが、開発製造は計画通りに進んでいる
- 昨年夏に更新したレンズロードマップに沿って今年も魅力的なレンズやカメラを紹介していく
新しい価値を生み出していく
- オリンパス時代から引き継ぐ開発思想を話したが、単にこれまでと同じものづくり続ける訳ではない
- 思想と姿勢はそのままに、新しい価値を生み出す取り組みを続けていく
- この市場は楽観視できないが、技術はまだまだ進化し続ける
- センサー・エンジンなどのデバイスの進化、それだけではなく制御や画像処理の進化が新しい撮影スタイルを実現していく
- AIのような新しい技術も重要になってくる
- すでに強力なIBIS、ハイレゾショット、被写体認識AFなどが、我々の小型軽量システムに搭載されおり、フォトグラファーの撮影領域を広げている事に貢献していると自負している
- それに満足する事はなく、先を見て開発を進めている
- 我々を応援してくれる顧客のためにも引き継ぐ事ものは引き継ぎ、さらに提供価値を高める新しい取り組みにチャレンジしていく事を約束する
いつまでとか永久にとか言えないが、オリンパス・ロゴは当面使っていく
- 今まで愛用していただいている顧客に(ものづくりの姿勢は変わらない)メッセージの意味を込めて、当面の間はオリンパスの製品名を使っていく
- いつまでとか、永久にとか、そういう事を話せる段階ではないが、顧客に安心してもらい、その後 新しい姿勢が必要になってくればそれに応じて変えていく
- 当面オリンパスの名を使用する許可はもらっており、使っていく方針である
製品造り・技術の方向性
- 技術のための技術ではなく、撮影領域を広げるために、その先に今まで撮れなかった写真を撮れるかというところで今まで色々やってきた
- 元の画が良くないと良い写真は撮れないので、これからも「良いレンズ」、単に性能が良いだけではなく、これまで撮れなかった制約を取り除く良いレンズを造っていきたい
- 「画像処理」と「画像認識」の領域は、さらに追求していきたい
- 色んなテクニックがないと撮れなかった写真を手持ちで手軽に撮るコンピュテーショナル・フォトというかデジタル技術は磨いていきたい
- 今それに合わせた仕込みを色々やっているので、ぜひ楽しみに待っていただきたい
- 研究のための研究ではなく、想定した商品がありそこに向けて進んでいる
独立し制約がなくなり自由 すべて自分達で決める事ができる
- 付加価値を届けるという面において、大なり小なり制約がなかったと言えば嘘になる
- これからは1つの会社なので、制約はない
- 一方で大会社(オリンパス)だったからこそ許されたリソースなどがあり、当然会社が独立した以上は赤字は許されない
- 予算をどこに使ってどこを抑えるのか、結果として何を提供するのか、すべてを自分達で決められる
- 新しい枠組みの中で新しい価値を提供できるのか、これをみんなで考えているところ
技術を違う分野で活かしたい 色んなパートナーと手を組んでいきたい
- カメラやレンズがあった上で、そこにメーカーとしてさらに提供できるものがあるのではないか
- 写真文化に関わっていくような活動
- この辺のところも自分達で決める事ができるのでやってみたい
- 光学技術・デジタル技術・音声技術があり、他の分野に転用できないか、新しい会社として興味を持っている
- オリンパスの時はなかなか話が進まなかったが、これからは何でも出来るので違う分野・違うジャンルで光学技術・デジタル技術・音声技術を活かす事が出来るのではないか
- 必要に応じて色んなパートナーと手を組み、新しい価値を作っていく、積極的にやっていきたいと思っている
- これまではオリンパスの許可が必要だった
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO 供給不足について
- 需要に応えられていないのは、不具合がある訳ではない
- 1日に生産する数が限られており、お届けする事ができない
- 品質に問題がある訳ではない事は、はっきりさせておきたい
- 18群28枚のレンズが入っており、しかも焦点距離 35mm換算 1000mmまで対応するレンズだけに、1個1個の部品要求が高い
- 光軸など非常にシビアで、部品を作るのに時間が掛かり調整工程も厳しく、構造上非常に精密さを要求されるレンズ
- フラッグシップ・レンズなので品質に妥協する事はできない
- なので1日に造るレンズの量が限られてしまう
- 着々と決められた量は確実に生産しているので、待っていただければ確実に手に入り、確実に良い品質のモノをお届けする事は約束できる
- 増産は今すぐ出来ず、お待ちいただければとと思っている
150-400mm 開発陣からのメッセージ
- 「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」は、スペックが高いだけではなく、開発陣のこだわりが物凄く詰まっているレンズ
- 1000mmや手ブレ補正8段効果などに目が行ってしまうが、操作性においても物凄くこだわりを持って開発している
- 本当にミリ単位で調整しており、是非手に取っていただいて、その辺のこだわりも感じて欲しい
フラッグシップ機をはじめ複数の新製品を示唆 間隔があき過ぎない程度にローンチ
- 具体的な時期は、お話できない
- それは1つではなく、色んなシリーズ、レンズ、次のフラッグシップ機など、あんまり間隔が空き過ぎない程度にローンチしていきたい
- 本当に使って良かったと言ってもらえるものを出していく
- これは意気込みだけではなく、ちゃんと日程に沿って進捗しているものがある
- 是非楽しみにしていただきたい!
OMデジタルの意気込みを感じるメッセージで、フラッグシップ機を含め開発中の新製品群に期待ができる内容でオリンパス・ユーザーは一安心ではないでしょうか。CP+2021に向けて新製品が発表される事はありませんでしたが、今年のロードマップに注目です。