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パナソニック「LUMIX S1RIIは、顧客から得た教訓を凝縮している」

パナソニックが、Lマウント フルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S1RII | DC-S1RM2」を発表しました。早速Gizmomo freaksが、パナソニック「LUMIX S1RII」国内マーケティング担当 矢野川優氏 インタビュー動画を公開しました。インタビュアは写真家 桃井一至氏。個人的に興味深かったポイントをピックアップしてみました。※そのままトランスクリプトではなく、読み易いように校正しました

Q : LUMIX S1RII LUMIX フラッグシップモデルなのでしょうか?
A : 我々の中では " 最上モデル " となっています。

Q : モデルチェンジに6年という長い期間を要した理由は?
A : 2018年に発表し2019年に発売した初代「S1R」から6年経っていますが、その間に「LUMIX S5/S5II」を投入し市場から小型なハイブリッドカメラである事に高い評価を受け、昨年「LUMIX S9」を投入し顧客層がさらに広がり、そこで得た教訓は " 小型化 " です。6年間お待たせしましたが " その教訓 " を凝縮しています。

Q :「S1」と「S1H」後継機は?
A : そこは顧客のニーズを鑑みて、適切なタイミングで検討していきたいと思っています。

Q : センサー有効画素数が4470万画素から4430万画素に微減した理由は?
A : 「S1RII」は写真や映像制作を1台で行う顧客を想定しています。画素数を上げる話もあったが、画素数を上げる事により撮りまわしが悪くなったり高速性能が下がってしまう事を考えると、4430万画素が写真も映像制作も丁度良いで採用しています。

Q : ヴィーナスエンジンとL2 Technology搭載エンジンの違いは?
A : L2 Technologyを搭載したヴィーナスエンジンが正式な名称となります。 ヴィーナスエンジンに変わりはないです。

Q : 被写体認識に " 鳥 " が見当たらないが? " 自転車 " が単独で含まれている理由は?
A : 動物認識の中に " 鳥 " が含まれています。欧州でツールドフランスがあり、自転車レースを撮るにあたって観客が沿道にいるので撮るのが難しく自転車を撮るニーズがあり搭載しました。

Q : 基本的なISO感度について教えてください
A : 常用ISO感度は ISO80-51200 となっています。初代「S1R」と比べると1段上がっており、ノイズ量を抑えて自然な描写が可能となっています。※拡張ISO感度 : ISO40/ISO102400。静止画・動画や設定によってベースISOは変わります

Q : 搭載している裏面照射型センサーは " 積層型 " なのでしょうか?
A : 積層型センサーなのかどうか、回答は差し控えたい。

Q : CaptureOneに対応したが、無料を含めたパナソニック純正扱いの現像ソフトは?
A : 現状 我々が持っている現像ソフトはなく、SILKYPIX使用をお勧めしています。

Q : フルサイズカメラとして手ブレ補正 標準域 中央8段 周辺7段、望遠域 7段の実現に向けてどのような苦労があったのでしょうか?
A : 高性能のジャイロセンサーを搭載する事は必須で、制御アルゴリズムの両立がものすごく大変でした。

Q : パナソニックは4K動画のパイオニア的な存在だったが、LUMIXが8Kに対応するのに時間が掛かった理由を教えてください
A : 8Kに対応したモノを出しただけでは、ハイブリッド的な使われ方をしないだろうと考えました。小型軽量化、堅牢性、8K動画が撮れるだけではない機種を鑑みて今のタイミングになりました。

Q : SSDをUSB-C端子に繋げた時になど、別途 電源供給端子等の用意はありますか?
A :「LUMIX S1RII」はホットスワップに対応しているので、バッテリーグリップ装着時に稼働時に切れたバッテリーが交換可能となっています。

Q : レンズロードマップで予定されているレンズの登場時期は?
A : そう遠くない未来と思っていただければ(苦笑) 。

LUMIX S1RII

これ以降はデジカメライフ雑談になります。

「LUMIX S1RII」発表記事は時間がなくて作れませんでした…^^; 「LUMIX S1RII」は2025年3月27日発売予定、予約受付開始日は 3月3日 AM10:00 とのこと。オープン価格となっていますが、パナソニック指定価格となっているので、多くの量販店で同一価格となる可能性があります。

個人的にLUMIXフルサイズミラーレスカメラに思うことは、コンセプトの初動をミスったかな~という印象。パナソニックはニコンやキヤノンよりも早くフルサイズミラーレス市場に参入したものの、それを活かし切れなかったような気がします。やはり「S1/S1R/S1H」のボディサイズと重さが足を引っ張ったのではないかと。パナソニックはMFTを展開しているので、Sシリーズはデジタル一眼レフと同じようなサイズと質量の「S1/S1R/S1H」を展開しましたが、キヤノンとニコンはソニーと同様に小型軽量の優先順位が高いフルサイズミラーレスカメラを次々と投入し勝負あったというか…。その後パナソニックは小型軽量コンセプト「S5/S5II」を投入し、去年「S9」を投入しましたが、パナソニックの開発スピードがソニー・キヤノン・ニコンと比べると遅いというか…ヤキモキ感ありますよね。今回パナソニックは「LUMIX S1RII」を発表し、4月も新製品発表が噂されているので、LUMIXの奮起に期待したいところです。

CP+2025 (2月27日~3月2日) パシフィコ横浜 現地会場に行く予定のある方は、LUMIXブースでいち早く「LUMIX S1RII」をタッチ&トライしてみては、いかがでしょうか。