CP+ 2017 シグマ 山木社長インタビュー記事 改めてFEレンズ開発計画を明言
dpreviewが、CP+ 2017 シグマ 山木社長インタビュー記事を掲載しました。新レンズの話からArtレンズの話などを語っているのですが、改めて " Eマウント " をサポートする計画である事を明言しています。
以前広角域のレンズを造りたいとおっしゃっていましたが、12-24mmと今回の 14mm F1.8 Art で目標を達成できたとお考えですか?
- まだ満足はしていない
- さらに広角域のレンズを造る必要があると思っている
- 大口径14mmレンズは、お客様が求めていたレンズのひとつでした
- 多くの既存の14mmレンズはF2.8だったので、F1.8は(やりがいのある)挑戦だった
Artレンズを展開する事で何か学んだ事は?
- 一部の顧客が、並外れたレンズパフォーマンスを必要としている事が分かった
- 我々の使命は、競合メーカーが製造しないレンズを造る事であると確信している
- 既存モデルと似たような仕様のレンズをリリースするだけであれば、業界に貢献したり顧客を満足させる事にはならないと思う
- だからわ我々のArtシリーズは、最高のパフォーマンスを提供する事を意図して造っている
- かさばって重いレンズである事は事実であるが、顧客はそのパフォーマンスの高さ故に気に入っている
- それが我々が学んだことである
MC-11経由でEマウントカメラでもシグマレンズが使用可能ですが、将来的にソニー Eマウントをネイティブ・サポートする予定はありますか?
- はい、それが我々のプランである
- 我々の計画は、FEレンズの開発であり、将来的に多くのEマウントレンズを予定している
- しかし、それには時間が掛かる
- 通常1本のレンズを開発するのに約2年掛かる、時には3年も
- なので今からプロセスを開始しても、その新レンズは2年後に登場する可能性がある
シグマの新Artレンズは、簡易防塵防滴仕様ですが今になってなぜ?
- 顧客の要望に基いている
- 雨や雪が時々レンズマウント内に入り込む時があり、一部の顧客は防塵防滴を望んでいたのです
- もうひとつの理由は、防塵防滴がトレンドのひとつで、競合メーカーが提供している
- 設計プロセスは複雑ではなく、シーリングがマウント周りだけである
- Sportsシリーズほど完璧な防塵防滴仕様ではない
- ちなみに150-600mmは、フォーカスリングやズームリングもシーリングが施されている
グローバルビジョンラインレンズ群を展開していますがこれまで市場投入が一番大変だったレンズはどれですか?
- 12-24mm ズームレンズになります
- このレンズは非常に大きな非球面レンズを採用しているのですが、他社はこのような大きな非球面レンズを採用しておらず、それを製造する機械が存在せず、カスタムマシンを設計し技術を確立した結果今回 " 14mm F1.8 " を創り上げる事が出来たのです
- グローバルビジョン誕生5年経つがまだ満足はしておらず、やる事は多くある
- しかしこのところシグマが高品質メーカーであると認識してくれているのはとても嬉しい
- 以前は安価なサードパーティ製レンズメーカーと見なしている人がいたが、徐々に認識が変わってきていて非常に嬉しく思う
キヤノンやニコンはプロサポートを行っているが、シグマは何かしらプロフェッショナルサポートサービスを行うことに関心はありますか?
- 必要性はあると考えている
- 日本ではすでにプロサポート・プロジェクトを開始していて、すぐにでもグローバル展開をしたいと考えている
シグマと富士フイルムは、シネレンズラインアップを市場投入したがこのセグメントでどのくらいの成長を見通しているのでしょうか?
- 分からない、シネレンズ市場参入前にデータを収集したのだが、データを得ることが出来なかった
- しかし我々は、将来的にこのセグメントは成長すると考えている
- 動画は静止画よりも解像度が低く、我々はこの数年間3600万画素以上のセンサー用にレンズを開発してきたのである
- これは動画でいうところの " 8K " に相当し、従来型のシネレンズの多くは、ここまでの高解像度に対応していない
- 我々のレンズはお手頃価格かもしれないが、最高品質なのです
ざっくり抜き出してみましたが、ここ数年のシグマの自信が伺えるインタビュー記事となっています。計画中のシグマ FEレンズはいつ登場するのかは分かりませんが、今後も様々な意欲的な新レンズが登場してくるのではないでしょうか。