シグマ 山木社長「最優先事項はフルサイズミラーレスレンズ」「専用設計FEレンズも」
LensTipが、CP+2019 シグマ 山木社長 インタビュー記事を掲載しました。最優先事項はフルサイズミラーレス用レンズの開発であり、今年中にフランバックが短いソニー FEシステム専用設計レンズをリリースする予定である事を明らかにしています。
長めのインタビュー記事で個人的に興味深かったポイントをざっくりピックアップしてみました。
私にとって6回目のCP+で、これまでエキサイティングな多くのシグマ新製品が登場してきたが、今年はそうではありませんでした。その理由をお聞かせください。
- 我々は多くのプロジェクトに取り組んでいるが、新製品群をCP+で公開するには時期尚早であると判断した
- 元々5月に開催予定であったフォトキナ2019で新製品群を発表する予定だったが、そのフォトキナが中止となった
- 今年中にその新製品群を発表するつもり
来年は2月にCP+、5月にフォトキナが開催されますが…
- これは悩ましく、頭を抱えている
- CP+やフォトキナの期間に製品を発表するタイミングに悩まされる事になると思う
ソニー FEシステムとLマウント ミラーレスカメラ用に設計した最初のレンズはいつ登場するのでしょうか?
- 申し訳ない、それにお答えする事はできない
シグマ Lマウントカメラには、Foveonセンサーだけでなく他のセンサーを搭載する予定は?
- 当分の間はFoveonセンサーを搭載したカメラを開発する計画である
- 顧客にとって最高のセンサーであると考えている
- 他に非常に良いセンサーが見つかった場合、そのセンサーを搭載する可能性があるが、シグマといえばFoveonなので今後もFoveonセンサー搭載カメラの開発を続けていく
- 他のタイプのセンサーを採用する可能性はあるが、今のところそのような計画はない
フルサイズ機を計画しているのですか?
- 基本的にその計画であるが、あらゆる選択肢は排除していない
- 再びAPS-Cセンサーを採用する事もあり得る
ミラーレス専用設計を施したシグマ FEレンズは、もう待ちきれないのですが
- ソニー FEシステム用に設計したショートフランジバック・モデルは、今年リリース予定である
富士フイルム Xマウント用 シグマレンズの予定は?
- 本当にやりたいのだが、我々のリソースは限られており優先順位がある
- 今のところそのような計画はない
- 進行中のプロジェクトがあまりにも多すぎる
曲面型センサーの話題が増えつつありますが、どうお考えですか?
- 技術的には良いアイディアだと思うが、それはコンパクトカメラに限った話だと思う
- レンズ交換式カメラでは上手くいかないと考えている
- そのセンサーごとにぴったりフィットしたレンズを個々に設計する必要が出てくる
- レンズをコンパクトに出来るのは事実だが、スタンダードにはならない
- もしキヤノンがその手の曲面型センサー搭載製品を作り、ニコンが仕様が違うものを作った場合、滅茶苦茶な状態に陥る
- レンズ交換式システムにとって素晴らしいアイディアではないと思う
以前からフランジバックの短いミラーレス専用設計レンズの開発を示唆していましたから、予定通り今年中に登場しそうな気配です。ミラーレス用レンズだけに超音波モーター以外のモーターが採用されそうな予感。※通常のArtレンズは、基本 超音波モーターを採用
海外で曲面型センサーの動きがありますが、レンズ固定式カメラに限定されると考えている事が伺えます。あとXマウントレンズに関しては、当分登場しなさそうな印象。業界がフルサイズミラーレスに移行しつつあり今後のアプローチに関する質問には「レンズ開発における最優先事項は、フルサイズミラーレスレンズ」と明言しています。
あと来年CP+とフォトキナの開催時期が近く、メーカーにとって悩みの種である事が分かります。両イベントを重要視するのか、フォトキナ重視になるのか、CP+で開発発表 フォトキナで正式発表のように連動したアプローチになるのか各社動きが違ってくるかもしれません。