シグマ 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary 小型軽量大口径広角ズームレンズ
シグマが、Lマウント/Eマウント フルサイズ対応 大口径広角ズームレンズ「16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary」を正式発表しました。オンライン新製品プレゼンテーション「SIGMA STAGE ONLINE」の山木社長によるプレゼンをベースにどのようなレンズに仕上がっているのか見てみましょう。
16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary 発表
Lマウント/Eマウント フルサイズ対応 超広角ズームレンズ「16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary」を正式発表。
一眼レフ時代 欧州でAPS-C対応「SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSM」がかなり人気を博したそうで、今回のプロジェクトは「16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary」はミラーレス時代にフルサイズ対応レンズとしてコンパクトでありながら非常に描写力が高く機動力がある広角ズームレンズを作る事で現代的にアップデートを施したレンズとのこと。
- フルサイズ対応
- F値はF3.5からF2.8に大口径に
- 解像・コントラストなどあらゆる光学性能が向上
上記の3つが「10-20mm F3.5 EX DC HSM」と「16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary」の大きな違いとしています。
- サイズ … φ77.2mm x 100.6mm
- 質量 … 450g
上記はLマウント用のサイズと質量で小型軽量設計となっており、操作する箇所の径は約72mmでこれは「28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary」とほぼ同じとなっており同じ操作感で大口径広角ズームを作るのが大きな設計ポイントの1つとのこと。
フィルター径はφ72ｍｍ。16mmから始まる大口径のズームレンズでフィルター径72mmは最小のモノの1つであり、前面にフィルターが装着可能である事もこだわりポイントとのこと。
インナーズームを採用している事もこだわりポイントである事を明らかにしています。スリムなレンズながらもインナーズームを採用するにあたって、光学設計者・メカ設計者・電子ハードウェア技術者が話し合いどうにかスリムな筐体に収める事ができたと開発秘話を明らかに。ジンバル撮影におけるインナーズームの優位点も説明。
このレンズのビルドクオリティに自信を持っています。レンズ開発は2年ぐらい掛かるそうで、ちょうどコロナ禍で開発したレンズであり、東京と会津の行き来が難しく開発が大変だった模様。技術者同士の信頼関係があったこそ素晴らしいビルドクオリティが完成したと山木社長。
レンズ構成は11群16枚。非球面レンズ4枚使用し、前玉の2枚を非球面レンズにする事により、性能面とゴーストを抑制する効果があるとのこと。この2枚は屈折率の高いガラスを採用しており、これで非球面レンズを作るのが本当に大変な事であると開発秘話を披露。
FLDガラス5枚を採用しており、FLDガラスは蛍石と同じ光学特性を持つ光学ガラスとのこと。倍率色収差と軸上色収差を制御しているそうです。
レンズ構成を見ただけでも高性能なレンズに仕上がっており、その結果であるMTFチャートも中心から周辺まで性能が出ており、実線と点線も揃っており非常に描写性能が良い特性が出ている模様。
レンズフードが付属しており、ゴーストの抑制にはフードが効果的でメカ設計者はフード装着の感触にこだわりコストを掛けて仕上げているとのこと。
AFは、ソフトウェア・チームと電子基板・回路チームが、非常に精度が高く静粛で追従性の良いAFを実現しているとのこと。静止画、動画ともに信頼度の高い精度の良いAFを実現しているとアピールしています。
「14-24mm F2.8 DG DN | Art」と「16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary」の違いも解説。ワイド端が、それぞれ14mmと16mmでワイド域において1mm/2mmの差は大きく違ってくると説明。14ｍｍの広角域は必要なく、もう少しコンパクトなレンズが良いという方は「16-28mm F2.8 DG DN」が良いと提案しています。
「16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary」は2022年6月17日(金)発売予定、希望小売価格は140,800円(税込)となっています。
最後に山木社長からのメッセージ。6月1日は写真の日で写真文化を考える1日だったが、素晴らしい産業に携わっている事に感謝しているとコメント。写真産業が衰退しているなどの報道があるが、大きな産業と比べても携わるお客様と私達メーカー側も情熱の熱量は決して負けておらず、シグマは最大限の情熱をもってものづくりに取り組み、情熱を持ってお客様にカメラやレンズを使ってもらい最終的に素晴らしい作品になればこれ以上の喜びはないと語っています。