ホーム > カメラニュース 2019 > 国内フルサイズ市場 キヤノン・ニコン惨敗報道 レンズ交換式カメラ全体でもソニーが一人勝ち

国内フルサイズ市場 キヤノン・ニコン惨敗報道 レンズ交換式カメラ全体でもソニーが一人勝ち

BCN+Rが、ソニー・キヤノン・ニコンによる三つ巴のフルサイズミラーレス戦争の火ぶたが切られて1年が過ぎ、データを元に現時点の国内市場動向を伝えています。ミラーレスと一眼レフを合わせてもキヤノン・ニコンは、ソニーに返り討ちに遭ったと伝えています。

まず最初に2018年11月~2019年10月までの販売台数と金額を前年比(%)でまとめたグラフをを掲載。※あくまでも前年比によるメーカ別の台数・金額であり実シェアでありません。BCN+Rによるレンズ交換式カメラの実シェアは、キヤノン 41.7%、ニコン 16.9%、ソニー 5.8%となっています。

レンズ交換式カメラ市場全体

  • ソニー … 台数 119.4% / 金額 131.2%
  • キヤノン … 台数 87.2% / 金額 84.2%
  • ニコン … 台数 75.4% / 金額 73.2%

フルサイズ未満

  • ソニー … 台数 119.5% / 金額 144.4%
  • キヤノン … 台数 86.1% / 金額 82.6%
  • ニコン … 台数 75.0% / 金額 66.9%

フルサイズ

  • ソニー … 台数 118.9% / 金額 117.3%
  • キヤノン … 台数 106.6% / 金額 92.8%
  • ニコン … 台数 86.3% / 金額 86.4%

一眼レフとフルサイズを合わせたデータでソニーがほぼミラーレス機だけで1位の座を奪い取ったと伝えています。ソニーはフルサイズだけでなく、APS-Cでも売れている事が分かります。「α6400」と「EOS Kiss M」の利益率の差も気になるところ。機種別の詳細は掲載していませんがフルサイズにおいては「α7 III」の存在が大きく、レンズラインアップやサードパーティ製レンズメーカーの有無も影響しているのかもしれません。

レンズ交換式フルサイズ機 販売台数メーカーシェア (2018年11月~2019年10月)

  • ソニー … 38.0%
  • キヤノン … 36.0%
  • ニコン … 24.0%

レンズ交換式カメラ タイプ別販売台数 (2018年11月~2019年10月)

  • フルサイズ未満 ミラーレス機 … 55.7%
  • フルサイズ未満 一眼レフ … 33.9%
  • フルサイズミラーレス機 … 6.4%
  • フルサイズ一眼レフ … 4.0%

国内の一眼レフとミラーレスを合わせたフルサイズ市場を見る限り3社のシェアはソニーとキヤノンが拮抗し少しニコンが離されている感じでしょうか。実は深刻なのはフルサイズ未満の市場で、ソニーだけ伸びキヤノンとニコンは軒並み2桁マイナス成長とのこと。ソニーはα6400、キヤノンはEOS Kiss Mと数が出来るAPS-C 人気ミラーレス機をラインアップしているので、今後11月22日発売されたニコン「Z 50」がどこまで挽回してくるのか注目です。

キヤノン・ニコンの敗因は?

  • ミラーレスへの切り替えの遅さ
  • レンズランアップ

大きく2つの理由を挙げています。1つ目は、キヤノン・ニコンは大きなデジタル一眼レフ市場シェアを獲得していただけに判断が遅れたとのこと。2つ目は、ソニーは先行した分レンズラインアップが豊富で盤石の体制を築いた事を挙げています。

BCN+Rは指摘していませんが、ソニーはEマウント規格を開示しサードパーティ製レンズメーカーが参入し易い環境ですが、キヤノン RFマウントとニコン Zマウントはオープンではない事も今後影響してくるかもしれません。