好調タムロンも第1四半期は減益 写真関連事業 売上高18.1%減 営業利益8.4%減
タムロンが、2020年12月期 第1四半期決算発表を行いました。さらなるカメラ市場縮小に加えてCOVID-19の影響で減収減益となっています。2020年12月期 第1四半期決算短信(PDF)を参考にタムロンの事業の柱となる写真関連事業を中心に見てみました。
タムロン全体
- 売上高 … 110億4400万円 ※前年同期比 15.4%減
- 営業利益 … 4億6700万円 ※前年同期比 32%減
- 経常利益 … 6億1400万円 ※ 前年同期比 7.6減
2020年第1四半期のレンズ交換式カメラ市場・交換レンズ市場・コンパクトデジタルカメラ市場は、数量・金額ベース共に前年同期比で約30%大幅縮小しつつある事も掲載しています。30%市場が縮小した事に加えてCOVID-19の影響で販売が伸び悩んだとのこと。あと為替レートも前年同期比でドルが約1円高、ユーロが約5円高だった事が影響している模様。
写真関連事業
- 売上高 … 72億5300万円 ※前年同期比 18.1%減
- 営業利益 … 9億9800万 ※前年同期比 8.4%減
去年の9月に発売した「17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)」をはじめ、年末から今年初めに掛けて発売したF2.8単焦点レンズシリーズ「20mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F050)」「24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F051)」「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F053)」が売り上げに貢献したものの、やはり世界各国で外出禁止令・外出自粛要請・店舗閉鎖などの影響で市場が落ち込んだ事に触れ自社ブランド・OEM共に減収になった事を伝えています。
あとレンズ関連事業や産業向け事業も減収となっているものの特機関連事業 : 車載カメラ用レンズはセンシング用途での販売増等により大幅増収となった模様。ちなみにタムロンのセグメント別情報を見ると核となる事業は " 写真関連事業 " であり、2019年の時点で写真関連事業が占める売上高の割合は73%で、営業利益は88%を占めています。タムロンの写真関連事業は黒字ですが、今後さらなる景気後退も予測されているのでカメラ業界は危機感が高まっているのではないでしょうか。
タムロンは5月14日(木)に3本目となるEマウント 大三元レンズ「70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)」の発売を予定し、11月1日(日)に創業70周年を迎えます。