ツァイス Otus 1.4/100 用途的に焦点距離が合う写真家にお勧めのOtusレンズ
ePHOTOzineが、ツァイス Otus 1.4/100 レビューとサンプル画像を掲載しました。85mmは短く、135mmは長いと感じているユーザーにピッタリのレンズで、妥協のない光学性能を実現し、それ相応の価格の望遠レンズであると評価しています。
Otus 1.4/100の長所
- 卓越したシャープネス
- 数値的に非常に低いレベルに制御した歪曲
- 非常に低いレベルに制御した色収差(CA)
- 美しいボケ味
- 造りは最高品質
- フレア耐性は非常に高い
- 近接から無限遠まで長いフォーカススローがあり、精度なピント合わせが可能
- このレンズを手にした時の存在感 ※使用する喜び的な感じでしょうか
Otus 1.4/100の短所
- F1.4開放時 周辺減光は顕著
- 防塵防滴仕様ではない
- 重くて高価なレンズ
- 近接から無限遠まで長いフォーカススローがあり、ピント合わせに少し時間がかかる
4.5星を獲得し " かなりお勧めレンズ " に選出。ツァイスならではの卓越したパフォーマンスと品質を実現したレンズであると選出理由を挙げています。光学性能が高いレンズだけに当然価格は高くなる事も付け加えています。
85mmは短過ぎて、135mmは長い過ぎて使い難いと感じている人にとって " 100mm " はぴったりの焦点距離で、これまでの100mmレンズはF値がF2.8でコンパクトで軽量なレンズが多かったが、「Otus 1.4/100」は決して小型軽量レンズでは無いが、妥協のないレンズに仕上がっていると解説。
決して安価な選択肢となるレンズではないが、伝統的な金属製ボディと最高の光学性能を実現したレンズが必要な場合は、それ相応の価格になると「Otus 1.4/100」の価格設定を説明。
ツァイスは中判品質・画質をアピールしており、すべての写真家に適している訳ではないが、使い方によってフィットする人は、このレンズを気に入るだろうと結論付けています。
MTFチャートを掲載していて…
- 中央部 … F1.4は素晴らしく、F2.0~F4.0まで卓越し、F5.6~F11まで素晴らしく、F16でも非常に良好
- 周辺部 … F1.2~F2.0まで非常に良好、F2.8~F11まで素晴らしく、F16は非常に良好
基本的にすべてのF値で素晴らしい性能を発揮していて、すべてのF値が常用可能であると判断しています。実際に掲載されているMTFチャートを見てみると、F1.4~F2.0まで中央部と周辺部に少し差がありますが、全体的に高い性能である事が確認できます。
色収差(CA)チャートも掲載し、アポクロマート仕様のレンズだけに中央部・周辺部ともにかなり低いレベルに制御している事が分かります。最も過酷な画像でも色がにじむ事はない模様。
歪曲は、糸巻型歪曲 +0.57%。控え目なレベルであり素晴らしい結果とのこと。基本的に補正する必要はないとしていますが、さらに画像編集ソフトで補正可能であると説明しています。期待を裏切る事はないボケ味で、非常に滑らかのボケ味であると評価。ポートレート用途を勧めています。
フレア耐性も高く評価し、コントラストの低下もない模様。ただし周辺減光は…
- F1.4 … -2.6段
- F2.0 … -1.8段
- F2.8 … -1.0段
- それ以降のF値 … -0.8段
特に開放あたりの周辺減光は顕著な印象。F1.4開放から中央部はかなりシャープネスが高いので、魅力的なポートレートレンズという見方も出来ると解説しています。F2.8まで絞れば解消され、それ以降は光学技術的にピークを迎えるそうです。