OM SYSTEM 90mmマクロ 花撮りにおける最高画質の最適解は三脚撮影
90mmマクロにおける花撮りで最高画質を求めるのであれば、三脚を使用した撮影が最適解と実感。マクロレンズにおけるクローズアップ撮影において三脚を使用しF値を絞り込んで撮るのが1つの基本ですが「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm Macro F3.5 IS PRO」も当てはまると思います。
屋外で花撮りする時は、空気の流れで花や葉が揺らぐのでシャッタースピードを保つ必要がありますが、室内撮りであれば三脚を使用して絞り込んで花を撮るスタイルが90mmマクロの光学性能を引き出せるような印象。
90mmマクロは良い意味でF値を絞り込んでもカリカリ描写にならない
90mmマクロの特長の1つに良い意味でF値を絞り込んでもカリカリ描写にならないところがあります。花撮りにおいてカリカリ描写になってしまうと、花や葉の自然な質感(風合い)や柔らかさが失われてしまうので好みが分かれるところ。アート写真的なアプローチであればカリカリ描写でも問題ないのでですが、ネイチャー写真として撮るのであれば植物特有の質感が残っている方が良いですよね。
OMデジタル(オリンパス)の元祖フォーサーズ用マクロレンズで銘玉「ZUIKO ED 50mm F2.0 Macro」がありますが、あのマクロレンズはシャープネスが高いカリカリ描写で、とろけるボケ味が特長的。90mmマクロの方向性は、50mmマクロとは方向性が違うと言えるのではないでしょうか。
90mmマクロは35mm換算で " 180mm " のマクロレンズなので、クローズアップ撮影になればなるほど、被写界深度が浅くなるのでF値を絞り込む必要があります。上記の花のクローズアップ写真は、F10まで絞って撮影しています。ちなみにISO感度はISO200、シャッタースピードは1/160秒。
三脚撮影だとISO低感度で絞り込んで撮る事ができる
最近のカメラはノイズ耐性が向上しており、ISO感度を上げてシャッタースピードを稼ぎ手持ち撮影するのもありですが、上記の胡蝶蘭写真はF値を " F18 " まで絞り込んで被写界深度を稼いで三脚撮影しています。ISO感度はISO200、シャッタースピードは1/5秒。
90mmマクロのクローズアップ撮影は、思った以上に被写界深度を稼ぐ必要がある印象。あくまでも自分の撮り方において。F18まで絞り込んでもカリカリ描写になる事なく、花のしっとりした感じが残っています。
ブツ撮り
ブツ撮りに関しては、手持ち撮りでも三脚撮りでもどちらでも良いような印象。手持ち撮影の場合、ある程度光りが回っていないとシャッタースピードを稼げないので窓際だったり、何かしら照明があった方が安定したクローズアップ撮影が出来ます。
三脚撮りだったらシャッタースピードを気にしなくて良いので、上記のエビスビールのように陰影を意識した写真が気軽に撮れます。この缶の質感とか鈍い光り方を見ると、90mmマクロの良さを感じずにはいられない。
屋内のブツ撮りであれば「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」や「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」で気軽に撮れるので何が何でも90mmマクロで撮る必要はありません。