CP+ 2017 キヤノン インタビュー記事 エントリークラス4K化やミラーレス機の未来など
dpreviewが、CP+ 2017 キヤノン インタビュー記事を掲載しました。EOS M6が発表されたばかりなだけに将来的なミラーレス市場への展望を中心に構成したインタビュー記事となっています。EOS M プロ機に関しては " 潜在的な可能性 " という表現にとどめ、EF-M Lレンズに関してもすぐに登場しそうにないコメントが確認できますが、ミラーレス市場シェア1位を目指すとのこと。
次の製品サイクルに向けてキヤノンにとってメインとなる戦略的焦点はどのようなものなのでしょうか?
- ネットワーク機能と動画機能の改善、この2つの領域が焦点になると分析している
- 動画の分野に関しては、大きく成長する余地があると考えている
- 顧客戦略の観点から見ると、新規ユーザーを掘り起こし続けたいと考えている
- 具体的に言うともっとエントリーユーザーを魅了し(取り込んでいきたい)
4Kの需要の高まりをどう思いますか?初心者が4Kを求めていると思いますか?
- プロフェッショナルでもエントリーレベルであっても高品質な動画を求めている可能性がある
- エントリーレベルが成長の鍵を握っていると考えている
- なので明らかにしておくと、ある時点でエントリーレベルに4Kテクノロジーを導入する事を視野に入れている
- エントリーレベルへの4K導入は、4Kテレビ市場とリンクしている
- どのように迅速に踏み切りどう浸透していくか、我々がお手頃価格のエントリー機に4Kをいつどのように導入すべきか、4Kテレビ市場が教えてくれる
製品ラインアップすべてに4Kを対応させる必要性があるとお考えですか?
- コストの面や技術的な面を注視する必要があるし、消費電力の問題に立ち向かう必要がある
- これらのファクターは、今後どのように4Kを導入していけば良いのかを教えてくれる
- エントリークラスの4K化に向けて技術的なハードルに挑戦し克服し続けたいと思っているが、製品本来のコンセプトに悪影響を与えないよう肝に銘じておく事が重要である
愛好家やコンシューマーに向けた高品質モニターディスプレイメーカーになるという野心はありますか?
- コンシューマーディスプレイマーケットに参入する予定はない
EOS Mシリーズのラインアップは広がりを見せていますが、市場における長期的な目標は?
- 一言で答えるのは難しい、ミラーレスもデジタル一眼レフも両方展開している企業なので
- 我々の目標は、ミラーレス市場とデジタル一眼レフ市場共にNo.1のシェアを獲得する事にある
- 地域的に市場のミラーレスの占有率に差があると思う
- 東南アジア市場ではミラーレスの需要が非常に高くなってきているが、米国ではミラーレスの普及率は最も低い
将来的に " EOS M プロ機 " の可能性は?
- 明らかに可能性はあると考えている
- その見込みはあるが、それをきっちりしたタイムフレームには入れたくはない
EF-M Lレンズの可能性は?
- EF-M Lレンズに対する需要はかなり限定的で、(現時点で)やるとは言える状況ではない
- しかし明らかにプロ品質とパフォーマンスを人々が求め始めた場合、我々は顧客の要望に応えレンズラインアップを拡張する
2020年に東京オリンピックが開催されますが、サイドラインにキヤノンとニコンのデジタル一眼レフが並んでいると思います。ミラーレス機がメジャーなスポーツイベントで見かけるようになるにはどのくらい掛かると思いますか?
- 将来的に予想する事は難しい
- ミラーレスの現状を見る限り2020年までの期間を考えると、東京オリンピックでミラーレスは想像できない
- ロイターやAP通信などのメディアの人々は、オリンピックなどには自分の機材を持ち込み、ミスショットはできない…という事は使い慣れたカメラを使用すると思う、そうデジタル一眼レフです
かなりざっくり抜き出してみました。他にもVRや360°市場への参入は現時点であまり考えていないようなコメントがあったり、昔ほどレトロスタイルカメラに抵抗感はないようなコメントも確認できます。EOS M6絡みの新機能 " コンビネーションIS " やWi-Fi絡みの質疑応答も掲載されています。
CP+ 2017 富士フイルム インタビュー記事では、東京オリンピック会場のサイドラインには " ミラーレス機が並んでいる " と予想する富士フイルムに対してキヤノンは、デジタル一眼レフが並んでいると予想しています。