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dpreviewが「EOS R3」視線入力AF 絶賛オピニオン記事を掲載 多くの人に恩恵あり

dpreviewは先日掲載したキヤノンの無双カメラ「EOS R3」ハンズオン記事の中で視線入力AFを評価していましたが、今回は単独で「EOS R3」視線入力AF 絶賛オピニオン記事しました。視線入力AFは単にギミックな機能ではなくAFコントロールの進化であると高評価しています。

ボリュームがある記事なので項目別に興味深かったポイントをざっくりピックアップしてみました。

 

Introduction | 冒頭

予想通りキヤノン「EOS R3」は、これまでにない最新・かつ最高のカメラ技術がぎっしり詰め込まれている」と冒頭から絶賛。新開発の超高速センサー、再設計されたプロセッサ、人・動物・レースカーなどのディープラーニングベースの被写体認識AFシステムなどを挙げています。

「キヤノンは " 視線入力AF " 以外にも多くの機能が搭載されている事を強調しており、視線入力AF自体は数十年前に登場した斬新な技術であるが、正直言って私は単なるギミックに過ぎないと思っていた…実際に試してみてギミックだったのか? いいえ、まったくそんな事はない」とコメント。

 

AF Control Evolution | AF制御の進化

プロの写真家は、自分の撮影スタイルに固執してしまう傾向にあり、新しい操作性や使い勝手を試す事に積極的ではない事を紹介。これは自分自身がカメラに合せる必要があり、その過程で撮影を失敗してしまう可能性が高まる事を恐れていると分析。撮り逃してしまうと金銭的な損失となり、躊躇してしまうのは理解できるとフォロー。

コントロールダイヤル、スマートコントローラー、ジョイスティック、タッチパネル、4つの方法でAFポイントをコントロール可能である事を解説し、この4つの方法があなたの撮影スタイルにおいて物足りないのであれば、「EOS R3」は5つ目のシステム " 視線入力AF " を搭載していると解説。

「もしあなたがこの4つの方法に物足りなさがあるのなら、この「EOS R3」を以てすれば " 視線入力AF " という5つ目の方法を手に入れる事ができる」「すべてのタイプの写真撮影に使えるとまでは言わないものの、この後詳しく説明するが、意外にもサッカー撮影に最適だった」と語っています。

 

It's intuitive | 直感的に操作できる

" 直感的 " = " 本能的 " は同義語として、iPhoneが幼稚園児から老人まで使いこなせる事を例にあげ、キヤノンの視線入力AFは下手に考えすぎずに使用すれば初期のiPhoneのように本当に直感的に操作できると断言。

 

In use | 使用感

実際にサッカー撮影で視線入力AF機能を試した使用感を掲載。「視線入力AFを使用すると、AFポイントをどこに配置するか考えたり、トラッキングを開始するために動体(被写体)を自分の中心点に維持する必要がなかった」「好みの構図を保ったままフレームのどこでアクションが起こっているを見て、シャッターを切る事が可能である「AFエリアは私が見ている箇所に移動し、ピントを合せ、選手の追尾を開始し、必要な限り何枚でもシャッターを切る事が可能」と使用感を語っています。多くの場合、ピントが合った後は選手の瞳を認識して追尾してくれる模様。あとカスタマイズ可能な領域があり、カスタマイズすると非常に上手く動作する事例も掲載しています。

 

Things to consider | 考慮すべきこと

視線入力AFは、かなり困難な状況化でも私が体験した限り非常に上手く機能したが、キヤノンはいくつか注意点を指摘したと掲載。「EOS R3」製品ページにも注意点が掲載されているので、そちらから引用してみると…

  • 静止画撮影時のみ。動画撮影時は使用できません
  • ご使用の前にキャリブレーションをお勧めします。キャリブレーションデータは最大6件まで登録でき、登録したデータはカードに保存することも可能です
  • サングラスやミラーサングラス、ハードコンタクト、遠近両用メガネを使用した場合や、目の状態(目が細い / まつ毛が長い / まぶたが厚い)などの個人差、使用環境などにより、視線入力機能が使用できないことがあります。

海外では非常に淡い青い目をした方などもパフォーマンスが安定しないそうです。あとキャリブレーションで最適化させ精度を上げる事が重要なポイントの模様。様々なキャリブレーションを行いサッカー撮影中は、システムに問題は起きなかったとのこと。

やはり視線入力AFはすべての被写体・シーンに適しているわけではなく、風景や建築物には向かないそうです。構図決めをしている時に視線があちこちに移動するのでかえって邪魔になり気が散る模様。

視線入力AFはボタンを押すだけで機能を無効にする事が可能とのこと。 視線入力AFが必要ないシーンや、視線入力AFが誤動作した時はキャリブレーションをやり直す必要があるのでありがたいとコメントしています。

 

The takeaway : まとめ

「EOS R3」は視線入力AFがすべてではなく、確かにこのシステムを有効にしない人はいるだろうとしながらも、我々dpreviewはこのシステムを試して気に入ったとコメント。「視線入力AFは、シンプルでありながら様々幅広い写真撮影に対応できる強力な方法である」「より多くのコンシューマーレベル製品にこの技術が浸透する事を待ち望む」「正直言って家族写真を撮りたいビギナーからプロスポーツ写真家まですべての人に恩恵ある機能の1つである」と絶賛しています。

視線入力AF撮影後「私は率直に言ってAFジョイスティックを2度と使いたくないと思った」と感想も掲載。視線入力AFが「EOS R3」購入を決断させるような " キラー機能 " になるのかどうか分からないが、いくつかのタイプの写真撮影において絶対的な効果があり、使い始めればすぐに慣れるだろうとオピニオン記事を締めています。