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NHK技研が、厚さ0.01mm 薄く曲げ可能なイメージセンサーを開発 撮影成功を告知

NHK技研が、世界初の厚さ0.01mmと薄く曲げる事が可能なシリコンイメージセンサーを開発し、湾曲させて動作させることで横方向のぼやけを大幅に改善した映像の撮影に成功した事を告知しました。

曲面型イメージセンサー

NHK技研は以前から曲面型イメージセンサーの研究開発を続けており、今年の5月に " 2025年までに凹面状に湾曲したシリコンデバイスの作製技術を確立し、2030年頃までの実用化を目指す " 事を明らかにしており、今回はその続報といった感じでしょうか。

曲面型センサー

通常のイメージセンサーはシリコン基板を使っていため曲げる事が出来ませんが、シリコン基板とシリコンデバイス層の間に薄い酸化膜を挿入した特殊な構造を用いることで、厚いシリコン基板を化学反応によって取り除くことが可能で、厚さ " 0.01mm " の薄いシリコンイメージセンサー(320×240画素)を作製することに成功ししたとのこと。

周辺

曲面型センサーの特長の1つとして周辺の解像度があると思いますが、上記の比較画像を見ると周辺のボケが改善している事が確認できます。※左側 平面構造(湾曲前)のイメージセンサーによる映像、右側 :円筒状(曲率半径20mm)に湾曲したイメージセンサーによる映像

NHK技研は「イメージセンサーを湾曲させることで、少ないレンズ枚数で収差を補正できる本方式では、広視野撮影での高画質化や、カメラの小型・軽量化が可能となります。」と掲載。

今後の目標と課題
今後はカラー化を進め、縦横両方向の収差改善に向けて凹面状に湾曲したイメージセンサーの作製技術を確立し、2030年頃までに小型・軽量で高画質な広視野カメラの実用化を目指すとのこと。