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富士フイルム 決算発表 イメージング 前年度比 売上高15.1%減 営業利益63.2%減

富士フイルムが、2020年3月期 第1四半期決算発表を行いました。イメージングソリューション部門の売上高は前年比15.1%減の746億円、営業利益は前年度比63.2%減の45億円となった事を明らかにしています。

富士フイルム セグメント別 連結売上高/営業利益 イメージング

富士フイルム 決算
  • 売上高 … 879億円 → 746億円 ※前年度比-15.1%
  • 営業利益 … 122億円 → 45億円 ※前年度比-63.2%

イメージングソリューション部門は、カラーペーパーや市場環境が厳しいデジタルカメラの販売減、インスタントフォトシステムで新製品発売前の端境期にあったことなどにより、売上高は、前年比15.1%減の746億円、営業利益は、前年比63.2%減の45億円となりました。※決算説明会資料(ノート付き)より

イメージングソリューション部門 概況

富士フイルム イメジング概況

電子映像は市場環境が厳しく、主にミラーレスのエントリーモデルの販売減などにより、売上が減少しましたが、今年3月に発売した小型軽量・高性能ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-T30」や、6月に発売した世界最高1億2百万画素のラージフォーマットセンサーを搭載したミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM GFX100」などのミドル・ハイエンドの販売が好調に推移しています。

イメージングソリューション部門は、対前年で売上高は減少、営業利益は減収および新製品の開発費用などにより、減益となりましたが、業績目標の達成に向け、独自技術を駆使した競合優位性の高い製品の提供や効果的なプロモーションの展開により、販売を一層強化していきます。※決算説明会資料(ノート付き)より

主要カメラメーカーが軒並み 売上高・営業利益が減る結果に。富士フイルムの場合は、主力の利益率の高いミドル・ハイエンドクラス ミラーレス機は好調のようですが、エントリークラスが弱い事が伺えます。(もしくはエントリークラス市場自体が壊滅状態) 今回はある意味主力のインスタントカメラ(チェキ)の新製品投入前ですが、45億円の黒字を維持しています。※2018年4月~2019年3月 チェキの累計販売台数は1000万台を超えているので第2四半期以降、売上高・営業利益が上がっていく可能性があります。

イメージングソリューション 四半期 売上高・営業利益 推移

イメージングソリューションは、大きく分けて「フォトイメージング」「電子映像」「光学デバイス」に分かれ、インスタントカメラはフォトイメージング、ミラーレス機は電子映像、産業用レンズ・シネマレンズなどは光学デバイスに入ります。

やはりイメージングソリューションの屋台骨は「フォトイメージング」で、「電子映像」は下がってきているものの現状を保っているようにも見えます。特定のメーカーを指す訳ではありませんが、市場縮小が叫ばれている中、技術を出し惜しみし積極的に開発に取り組まないメーカーは脱落していくかもしれません。