ホーム > カメラニュース 2020 > 富士フイルム GFX(100)の小型軽量・低価格化を示唆? 中判が当たり前の世界に

富士フイルム GFX(100)の小型軽量・低価格化を示唆? 中判が当たり前の世界に

富士フイルムが、X lab #8 GFXシリーズ後編をYouTubeに公開しました。今回はGFX100開発秘話で、スムーススキンエフェクトとボディ内手ブレ補正機能の裏話を明らかにしており、商品企画者 上野隆氏が要望を実現し続ける開発陣に対して「言えば何でも作っくれると思ってしまう(笑)」とジョークを交えながら展開する内容となっています。

スム―スキンエフェクト : ポートレート撮影に最適な肌のなめらかさを表現する「スム―スキンエフェクト」ですが、色を検知して処理するのではなく、周波数で検知して処理しているとのこと。GFX100で撮ると解像し過ぎてシワや産毛が見え過ぎてしまうので、言われないと分からない程度のスムージング処理を行っているそうです。

ボディ内手ブレ補正機構 : GFX100開発が始まった時は、ボディ内手ブレ補正機構(IBIS)は搭載されていなかった模様。「1億画素で、がんばれば撮れるけれど、頑張らないと撮れない」状態でボディ内手ブレ補正機構(IBIS)はやっぱり必要であるとの結論に。当時「X-H1」に続く2機種目のIBIS搭載機で、APS-Cセンサーから一気に中判、しかも1億画素センサーだけに実はもう1機種挟んで開発したかったという裏話も。インナーフレーム方式を用いた、イメージセンサー・手ブレ補正機構・レンズマウントを連結一体化した構造が肝になった機構とのこと。

言えば何でも作ってくれるのではないかと思ってしまう(笑)。」という上野氏のジョークも登場します。

GFX50S

GFX50Sに1億画素センサーを搭載したGFX100開発機 : 開発するにあたって良いレンズ使用しないとセンサーの実力が出せないので1億画素センサーを「GFX 50S」に無理やり搭載して開発を行った開発秘話も披露。フォトキナ2018で1億画素センサーで開発スタッフ約100人を撮影した画像がありましたが、この開発機で撮影したモノだそうです。「2400万画素あれば何を撮っても充分だと思うが、そういう所ではない(高)画素数の良さはあると思う。」「欲しい人がいてもおかしくないという事ですよね。」と上野氏がコメント。

中判システムは富士フイルムが提供したい商品 : 商品企画 大石誠氏が「中判カメラはオールドスクール的な印象があるが、実は最新の技術がすべて詰まったマシンというかカメラであって、それこそ我々メーカーとして提供した商品だと思っている。」とコメント。

GFX(100)の小型軽量・低価格化を示唆? : 「言ってみれば、難しいけれど、手の届き易い価格とか…サイズと重量もそうかな~。」「そういうのにして、スタンダードなフォーマットの1つとして誰もが当たり前に44x33のラージフォーマットを選択肢に思い浮かべる、そういうカメラでありシステムにしたい。」と最後に上野氏が語っています。

最後の上野氏の言葉は将来的にGFXシステムをこんな風にしたいという方向性を語っていると思いますが、立場的に具体的でない話はしないと思います。小型化GFX100の噂もあるし、なぜこのタイミングでGFX100開発秘話動画を公開するのか?を考えてみると、そう遠くない未来に何かしら動きがあるのかもしれません。