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富士フイルム「X Summit PRIME 2021」開催 主要製品多数発表 サプライズ開発発表も

富士フイルムが、オンラインイベント「X Summit PRIME 2021」を開催し主要製品を多数発表しました。加えてサプライズ開発発表も。富士フイルムがどのような新製品を発表したのか見ていきましょう。

GFX50S II

GFX50SII
GFX50SII

「GFX50S II」は引き続き5000万画素センサーを搭載。しかし5000万画素センサーを搭載したフルサイズ機と比べると画素ピッチが大きく 解像力・ダイナミックレンズ・ノイズ耐性(S/N比) が優れている事をアピール。RAW現像における優位性も解説。※GFX50SIIの画素ピッチは5.3μm、フルサイズ機は3.76μm

GFX50SII

上記は縦軸がノイズレベル・横軸が解像力を示したチャートで「GFX50SII」は5000万画素センサーであっても優れた描画性能を実現していると力説。フルサイズ高画素機と比較しても " GFX " が優れている事は一目瞭然であると解説。※6100万画素センサー搭載フルサイズ機はソニー「α7R IV」でしょうか

焦点速度
IBIS

「GFX100S」譲りのボディ内手ブレ補正機構(IBIS)を搭載しているとのこと。上記は「GFX50S II」AFスピード・チャートで " ラージフォーマットは画質は良いがAFは遅い " という考えは今は間違いと焦点速度が向上した事をアピール。※IBISは6.5段分効果

X-Processor4
ピクセルマルチショット

X-Processor4を搭載する事により高速処理を実現。IBISと成熟したAFアルゴリズムで安定した映像情報を得る事ができると「GFX50SII」の仕上がり具合に触れています。加えてピクセルマルチショット撮影にも対応しており、1/2pxずつシフトさせ16枚の画像を撮影する事により2億画素相当の画像が撮影可能で偽色は発生しないと明言。

フィルムシミュレーション

「GFX100S」と同じように " Nostalgic Neg / ノスタルジックネガ " に対応し全19種類のフィルムシミュレーションを搭載。静止画・動画撮影において、ぴったりのカラーが見つかるはずと説明。

新機能

5000万画素ラージフォーマットセンサー + IBIS + X-Processor4 を中心にプレゼンしてきましたが、100以上もの新機能が「GFX50S II」に搭載されているとのこと。

価格

発売時期は9月末を予定し、米国価格は3,999ドルである事を明らかに。「GFX50S II」は、小型・高性能に加えてラージフォーマットを身近にするカメラであると確信しているとコメント。※国内では2021年9月29日発売予定でオープン価格

 

GF35-70mmF4.5-5.6 WR

「GFX50S II」のミッションは、このところ富士フイルムが掲げている " MORE THAN FULL FRAME " の世界を拡大する事にあり「GFX50S II」にピッタリなレンズが必要で「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」を開発したとのこと。

ラージフォーマットならではの画質を充分味わう事が出来て、機動性・携帯性を持ったレンズであり、質量は390gでGFレンズの中で最も軽量な標準ズームレンズになります。コンパクトでも写りに妥協はないと断言。サイズと画質の両立だけでなく、最短撮影距離35cmを実現しておりラージフォーマットの常識を覆しているとのこと。光学設計に魔法はなく、確かな理論と豊かな設計ノウハウに基いた思考錯誤が最適解を導き出すと自信を覗かしています。※国内における希望小売価格は146,300円(税込)

キット価格

「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」単体の発売は2021年11月と少し先で希望小売価格(SRP)は999ドル。もちろん「GFX50S II」のキットレンズでキット価格は4,999ドル。「GFX50S II」のボディ価格は3,999ドル。※「GFX50S II」ボディとレンズとキットは9月末発売予定

 

GF55mmF1.7 開発中

GF55mmF1.7

「GF80mmF1.7」と双璧を成す「GF55mmF1.7」を開発中である事を明らかに。35mm換算 : 44mmの少し広角な単焦点レンズでラージフォーマットならではの立体感、繊細な描写と豊かなボケ味を実現しており、ラージフォーマットでしか得られない描写のレンズになると説明。ポートレートに必須のレンズという表現も。

 

GF20-35mm 開発中

GF20-35mm

GFレンズラインアップで最も広角なズームレンズ「GF20-35mm」を開発中である事を明らかに。35mm換算 : 16-28mm の広角ズームレンズになり5000万画素/1億画素センサーを搭載するGFXに相応しいレンズとのこと。モックアップを手に取り、サイズも質量も重要にしており、どのポイントにも無理なくアクセスできるだろうと抱負を語っています。現時点でF値は明らかになっていません。

 

GFティルトシフトレンズ 開発中

GFティルトシフトレンズ
GFティルトシフトレンズ

コマーシャルフォトなどプロ用に「GFティルトシフトレンズ」を開発中である事を明らかに。焦点距離とF値は不明で「もうしばらくお待ちください」と語っているので今回開発発表したGFレンズの中で市場投入は一番遅いかもしれません。モックアップを手にしたシーンを見ると、かなり大きく(太く)重いティルトシフトレンズになりそうな印象。

開発発表
  • GF20-35mm … 2022年発売予定
  • GF55mmF1.7 … 2023年発売予定
  • GFティルトシフトレンズ … 2023年発売予定

今回開発発表した3本のGFレンズの発売時期も示唆しています。

 

GFX100/GFX100S 強化ファームウェアアップデート

ファームウェアアップデート
  • Blackmagic RAWに対応 (B-RAW)

「GFX100/GFX100S」は4K動画撮影をサポートしており、すでにF-LogをはじめProRes RAW記録に対応していますが、今回多くフィルムメーカーのために " Blackmagic RAW " に対応する事を明らかに。加えてXLR入力をサポートするアダプターの共同開発を予定しているとのこと。画像を見る限りTASCAMとなっているのでティアックとの共同開発である事が伺えます。この新ファームウェアアップデートの公開は10月公開を予定。

 

XF33mmF1.4R LM WR

XF33mmF1.4R LM WR

最初に来年2022年にXマウントシステムが10周年を迎える事に触れ「XF33mmF1.4R LM WR」を発表。「XF33mmF1.4R LM WR」は非常に多くの枚数(15枚)を使い丁寧に収差を取り、レンズ構成的に贅沢なレンズとのこと。最短撮影距離は30cmで無限遠から撮影最短距離までスピーディにピントが合い、どのレンズでもシャープに写ると解説。その課題に真っ向から取り組んだレンズが設計できたと思っているとコメント。

 

XF23mmF1.4R LM WR

XF

現行「XF23mmF1.4」は素晴らしいが、この新レンズ「XG23mmF1.4R LM WR」は全ての面で進化を遂げていると明言。光学設計における思想は先程の「XF33mmF1.4R LM WR」と共通で潤沢な枚数のレンズを使用する事により丁寧に収差を取る方向性とのこと。2群のフォーカス群を軽量にする事により、高速・高精度AFを実現しているそうです。無限遠から最短撮影距離(19cm)まで高い画質をキープしている事も触れています。

発売時期と価格
  • XF33mmF1.4R LM WR … 9月末発売予定 799ドル / 希望小売価格115,500円(税込)
  • XF23mmF1.4R LM WR … 11月発売予定 899ドル / 希望小売価格134,200円(税込)

 

「XF150-600mm」「XF18-120mm」開発中

XFレンズ

10周年にあたる2022年に「XF150-600mm」と「XF18-120mm」を発表予定である事も発表。今後さらに広く長い焦点距離のレンズ群を開発し追求していく事を言及。その第一弾として超望遠ズームレンズ「XF150-600mm」を開発中とのこと。もはや静止画と動画はボーダレスであり両スタイルをシームレスにサポートする「XF18-120mm」も開発中である事も明らかに。

 

2022年にフラッグシップ機を予定 積層型 裏面照射型 X-Transセンサー搭載

フラッグシップ

新世代デバイス搭載したフラッグシップ機を開発中でXシステム10周年を迎える2022年に投入予定であるとサプライズ発表。しかも「積層型 裏面照射型 X-Trans CMOPSセンサー」を搭載している事を明らかに。「間違いなく皆さんの期待に応えるものに仕上がっているでしょう」と語り今回のX Summitの幕が閉じます。