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富士フイルム「X-T5は原点回帰モデル」「IBISユニットはさらに小型化」「グリップも改良」

富士フイルムが「X lab #30 : X-T5開発秘話 前編」をYouTubeに公開しました。「X-T5」のコンセプトをはじめ、IBISユニットやグリップの開発秘話を語っており興味深い内容となっています。今回は、商品企画 渡邊淳氏、外装設計 藤村有一氏、デザイン 今井雅純氏、セットリーダー 重歳基雄氏が参加。個人的に興味深かったポイントをピックアップしてみました。それでは一緒に見ていきましょう。

「X-T5」は原点回帰モデル

X-T5

冒頭のナレーションが「X-T5はX-Tシリーズの全モデルよりも小型軽量が図られ、第5世代のイメージセンサーと画像処理エンジンを搭載。」「X-T5のスペックは最新ですが、原点回帰をコンセプトに掲げ、スチルカメラに振り切った外装設計で X-H2S/X-H2 とは一線を画すカメラに仕上がっています。」と紹介。

渡邊氏が " Back to Origin | 原点回帰 " コンセプトを掲げ「X-T5」の開発を行った事を明らかに。「X-T5」の機能が進化するだけでなはく、小型軽量で高画質を実現し、アナログダイヤルの操作感を含めて原点に立ち返る事を目指し開発したとのこと。

IBISユニットは性能を落さず、体積で16%、重量で14% 小型軽量を実現

IBIS

藤村氏が「X-T5」を小型化するにあたって " 手ブレ補正機構(IBIS)の小型化 " " 省電力化 " " 細かい部品の小型化 " 3つのポイントを挙げています。IBISに関しては、「X-S10」で実現した磁気回路の最適化の知見を取り入れ、磁気シミュレーションを行う事で駆動性能や剛性マージンを必要最低限に抑える事で小型化を実現しているとのこと。

「X-T5」のIBISユニットは「X-T4」のIBISユニットと比べると、体積で16%、重量で14% 小型軽量化を実現している事も明らかにしています。しかも手ブレ補正効果は落さず小型軽量化を実現した事をさらっとコメント。※6.5段 → 7.0段分効果 手ブレ補正効果は上がっています

「X-T5」は縦グリップに非対応ですが、非対応なので底面はすっきり、しかも背も低く出来た模様。

静止画・動画 ハイブリッドな使い方をする方には「X-H2/X-H2S」で、「X-T5」は静止画に立ち戻った機種とのこと。

グリップはさらに持ち易く

グリップ

「X-Tシリーズ」はグリップのサイズがモデルが新しくなるごとに肥大化してきていましたが、「X-T5」の開発段階で最初は「X-T1」と同じぐらいの凸量のシンプルなグリップを提案、最終的には「X-T4」と同じ凸量にし、グリップの3次曲面の柔らかい有機的な曲面を極限まで無くし、なおかつ手に馴染むカタチに提案したと藤村氏が語っています。

グリップ感を高める為にシャッターボタンの位置を少し前に配置

シャッターボタン
シャッターボタン

フジノンレンズは、長玉のレンズが増えてきており、重いレンズも増えてきているのでグリップの凸量を上げずにグリップ感を向上させる為にシャッターボタンの位置を上から見て少し前に出した事も明らかに。シャッターボタンは、2.9mm前に出ているとのこと。

シャッターボタンとダイヤル

ダイヤルもシャッターボタンも低くなっている模様。「X-T5」のグリップは持った時に「X-T4」よりも握り易くレンズを振り回し易く仕上がっており、実際に手に取っていただきたいと語っています。