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ニコン決算発表 映像事業81億円の赤字 通期で400億円の赤字の見通し

ニコンが、2021年3月期 第1四半期決算発表 (2020年4月~6月)を行いました。映像事業は前年同期比で売上収益が-63%減となっており厳しい状況。Q1の映像事業の営業損益は81億円の赤字となっています。

ニコン全体 Q1業績

ニコン決算
  • 売上収益 … 647億円
  • 営業利益 … -205億円 (赤字)

かなり売上高が落ちていて前年同期比で782億円減、営業利益も298億円減でニコン全体の営業利益は損益となり-205億円となっています。映像事業はまだ中核の事業といって良い状態で、782億円の減収の内 " 422億円 " が映像事業の減収となっています。

映像事業 Q1実績

ニコン 映像事業
ニコン 映像事業
  • 売上収益 … 251億円 / 前年同期比 -422億円
  • 営業利益 … -81億円 (赤字) / 前年同期比 -116億円

レンズ交換式カメラ、交換レンズ、コンパクトデジタルカメラすべての落ち込みが激しい事が分かります。コンデジの減り方はゼロに近い減収で、レンズ交換式カメラも交換レンズも思った以上に減っていてビックリ。

  • レンズ交換式カメラ … 45万台 → 14万台 (31万台減)
  • 交換レンズ … 74万本 → 22万本 (52万本減)
  • コンパクトデジタルカメラ … 27万台 → 5万台 (22万台減)

前年同期比で売上収益が61%減と厳しい状況ですが、5月以降は徐々に回復傾向にある事も掲載しています。

映像事業 通期見通し

ニコン 映像事業通期見通し
ニコン 映像事業通期見通し
  • 売上収益 … 958億円
  • 営業利益 … -400億円 (赤字)

2020年3月期の通期の映像事業の赤字は " -171億 " だったので、2021年通期 映像事業の赤字は " -400億円 " となり大幅に悪化する見通しを立てています。このまま経済が回復していくのか、再びCOVID-19の影響で経済が止まってしまうのかで結果は変わってきますが…どのカメラメーカーも厳しい状況である事は変わりません。

カメラ販売台数グラフ

カメラ販売台数グラフ

3月四半期で分けた2018年~2021年Q1までのレンズ交換式カメラ・交換レンズ・コンパクトデジタルカメラの販売台数グラフなのですが、急激に販売台数が落ちてきている事が分かります。特に今期の下がりっぷりは衝撃。あと決算短信資料の中で将来予測の項目があり、カメラ市場縮小はまだ続くと予想しています。加えてCOVID-19の影響は当期末まで続くと想定。

ニコンは先月Zマウント フルサイズミラーレス機「Z 5」と「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」をはじめテレコンバーター2種を発表し、発売延期中だった「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」の発売を9月に予定。加えて「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」も年内に発売する事も告知しているので、2020年下期の盛り返しに期待です。