ニコン決算発表(2021年7~9月) 映像事業上期は黒字 映像事業通期見通し黒字も示唆
ニコンが2022年3月期 第2四半期決算 (2021年7~9月) 発表を行いました。映像事業上期 (2021年4~9月) の営業利益は125億円で、通期 (2021年4~2022年3月) の映像事業の営業利益は150億円になると見通しています。
今回はニコン映像事業の " 上期 " と " 通期 " に分けてそれぞれ見ていこうと思います。
映像事業 上期 (2021年4~9月) 実績
- 売上収益 … 892億円
- 営業利益 … 125億円
- レンズ交換式カメラ … 39万台
- 交換レンズ … 66万本
- コンパクトデジタルカメラ … 13万台
レトロスタイルDXミラーレス機「Z fc」を発売し、「Z 7II」や「Z 6II」の売上が寄与しているとのこと。ニコンは方向的に岩盤層に向けた製品ラインアップを進めており、プロ・趣味層向け モデルへのシフトが進んだことで製品ミックスが改善し増収した事を明らかに。営業利益は、構造改革が進み大幅増益した事が伺えます。
映像事業 通期 (2021年4月~2022年3月) 見通し
- 売上収益 … 1,750億円
- 営業利益 … 150億円
- レンズ交換式カメラ … 75万台
- 交換レンズ … 130万本
- コンパクトデジタルカメラ … 20万台
営業利益が上期実績 (125億円) から伸びがないのは、下期に新製品関連費用や研究開発費を計上する事で上期と比べて100億円営業利益が減益する事を明らかにしています。レンズ交換式カメラと交換レンズの販売台数自体は、年間を通して順調に数を伸ばしそうな印象。
発表したばかりのZマウント フラッグシップ機「Z 9」の予約状況が国内外で好調で月産台数が35,000台だけに2021年~2022年に掛けてニコンの市場シェアがどうなるのか気になるところ。
ニコンはここ数年 映像事業におちて売上1,500億円で利益が出るよう構造改革を進めており、ようやく今期に目標達成しそうな展開に。
今期末までにZレンズを30本ラインアップ
今回の決算発表で今期末までにZレンズ30本をラインアップする計画である事を示唆。製品ページを見てみると現時点でテレコンバーターを含めて25本をラインアップしているので2022年3月末までに5本の新レンズが投入される事になります。
気になるカメラ市場規模
カメラ市場全体の規模が…
- 前回見通し 580万台 → 今回見通し 540万台
…となっており、各カメラメーカーは半導体や素材・部品不足で生産が限定的だと思いますが、まだカメラ市場自体の縮小が止まっていない可能性があるのかな…と思う事も。交換レンズ市場も通期の見通しが 970本 → 920万本に減っています。