DXOMARKが、ニコン「Z9」センサースコアを公開
DXOMARKが、ニコンのZマウント フラッグシップ機「Z 9」のセンサースコアを公開し、レビュー記事を掲載しました。
Z9 センサースコア
- 総合スコア : 98ポイント
- 色深度 : 26.3 bits
- ダイナミックレンジ : 14.4 Evs
- ISO高感度耐性 : 2451 ISO
総合スコア
「Z 9」の総合スコアは " 98ポイント " で、中判カメラを含む総合ランキングで9番目に位置するスコアとのこと。2022年4月14日時点の総合ランキングを見てみると…
- ハッセルブラッド X1D-50c … 102ポイント
- ペンタックス 645Z … 101ポイント
- パナソニック LUMIX S1H … 100ポイント
- ニコン D850 … 100ポイント
- ソニー α7R III … 100ポイント
- ニコン Z 7II … 100ポイント
- ソニー α7R IV … 99ポイント
- ニコン Z7 … 99ポイント
- ソニー α1 … 98ポイント
- ニコン Z 9 … 98ポイント
- ソニー α7R II … 98ポイント
総合スコアはソニー Eマウント フラッグシップ「α1」と同じ " 98ポイント " である事が分かります。「Z 9」のベース感度はISO64で " 26.3 bit " という高い色深度スコアを実現し、同じ感度で広いダイナミックレンジ " 14.4 Evs " を保持していると解説。ISO感度耐性は " 2451 ISO " であまり良い結果ではないとのこと。
色深度
- ニコン Z 9 … 26.3 bits
- ソニー α1 … 25.9 bits
- キヤノン EOS R3 … 25 bits
「Z 9」の常用ISO感度が " ISO64 " スタートのために力強い色深度スコアになっているとのこと。ISO100になると「Z 9」と「α1」のスコアはほぼ同じになると解説。レビュー記事に掲載されている色深度チャート見ると、「Z 9」と「α1」は似たような動きである事が確認できます。「EOS R3」はこの2機種と比べると低感度域 (ISO64~ISO200あたり) で少し差を付けられている事が伺えます。
ダイナミックレンジ
- ニコン Z 9 … 14.4 Evs
- ソニー α1 … 14.5 Evs
- キヤノン EOS R3 … 14.7 Evs
ダイナミックレンジに関しては「EOS R3」が一番広いダイナミックレンジを実現しており、「Z 9」と「α1」は似たような曲線であるのに対して、「EOS R3」は明らかに異なる曲線を描ているとのこと。掲載されているダイナミックレンジ・チャートを見ると「Z 9」は低感度域と高感度域で差を付けられているのが分かります。
ベース感度でわずか " -0.3 EV " の差としていますが、ISO100~ISO400の領域で差が付いてしまう事を指摘。ISO1600以上では「EOS R3」は「Z 9」よりも " +0.7 EV " 広いダイナミックレンジを保持しており、「α1」がその中間に位置していると解説。
ISO感度耐性
- ニコン Z 9 … 2451 ISO
- ソニー α1 … 3163 ISO
- キヤノン EOS R3 … 4086 ISO
「Z 9」のノイズは「α1」や「EOS R3」比べると少し多く、「EOS R3」と比べると低照度性能は " 0.73EV " の差があるとのこと。「α1」と比べると差は縮まるが、ライバルと " 0.36 EV " ぐらいの差があるそうです。
実際に掲載されているISO感度耐性チャート見てみると低感度域は大きな差はないものの、ISO800以降から「Z 9」はじわじわ差を付けられている事が分かります。
評価・結論
品質とハイフレームレートのバランスを考えるとニコン「Z 9」は驚異的なパフォーマンスを発揮すると評価。「α1」と「EOS R3」がほとんどのISO感度においてダイナミックレンジの優位性が少しあっても、「Z 9」のベース感度(ISO64)におけるダイナミックレンジは強力であり、ほとんどのISO感度における色深度は非常に魅了的で、両機、特に後者(EOS R3)は画素数が少ないので「Z 9」は手ごわいライバルとなると解説。
信じられないほど高みを目指したスペックとそれに見合うセンサー性能を備えたニコン「Z 9」は、Zシリーズのパイオニア的な製品でお勧めできると結論付けています。