ニコン 映像事業 中国市場で販売停滞 米国市場の買い控えを示唆
先日 ニコンが年間決算 (2024年4月-2025年3月実績) 発表を行いました。映像事業において計画(見通し)が未達となり、質疑応答の中で米国市場と中国市場を動向を説明しています。
Q︓ 映像事業において前期実績が2月予想より下回った理由は︖ 特に交換レンズが計画を下回ったのはなぜか︖ 今期の映像事業の見通しは︖
A︓ これまで成長が著しかった中国市場で2024年末頃から市況が停滞し高級機を中心に市中在庫が溜まったこと、米国では2月以降経済の先行き不透明感等による消費者の買い控えが起きたことから、それぞれ計画を下回りました。想定よりAPS-Cサイズのカメラの販売割合が多くなった結果、交換レンズの付帯率が低下し、レンズ販売が計画未達となりました。今期は、Z5IIをはじめとする新製品を中心に販売数量の増加を見込んでいますが、ボリュームゾーン機種の割合が増加することから平均販売単価は低下し、前期並みの売上収益を見込んでいます。※主な質疑応答(PDF)より
ここ数年 中国カメラ市場の伸びは凄かったですが、2024年末頃から高級機を中心に市中在庫が顕著になった事が伺えます。米国市場は、やはり " 米国相互関税 " が各国で最終的にどう落ち着くのかで業績は左右しそうな印象。


ニコンは上記の質疑応答で映像事業における今年度の見通しを語っていますが、今回の決算発表で示した今年度の見通しは相互関税の影響を盛り込んで算定していません。なので本日の株取引開始時は投資家にそれを不安視されたのか反落しました。しかし最終的に前日比+2.35%上昇しています。※Google Finance : 1枚目が5日間のニコン株価チャート、2枚目が本日のニコン株価チャート